放出されたテイラーは今年で35歳。4年6000万ドル(約87億円)の契約最終年だった。今週初めにベテラン捕手のオースティン・バーンズが放出され、チームの最長在籍選手となっていたがそれも1週間限りとなった。
「非常に感傷的な1週間だった」と語るのは、球団編成本部長アンドリュー・フリードマンだ。
「バーンジーとCT(バーンズとテイラー)は、数々の重要な瞬間の中心にいた。2人が過去から現在まで、チームにもたらした影響は計り知れない」
今この時期に動いた理由のひとつとして、ナ・リーグ西地区でのシーズン序盤からの激しい順位争いを挙げている。
「2021年に106勝しても地区優勝を逃したことがあった。レギュラーシーズンの最優先目標は地区優勝。それが、私たちが最終目標(ワールドシリーズ制覇)を達成するための最良の道だと考えている」
これらの動きは、キム・へソンがテオスカー・ヘルナンデスの復帰後(5月19日の見込み)も1軍に残る可能性が高いことを示している。
今季開幕時、ドジャースのベンチはバーンズ、テイラー、キケ・ヘルナンデス、ミゲル・ロハスらの右打者が中心だったが、キムとダルトン・ラッシングの昇格でそのバランスが改善されるだろう。
エドマンがIL入りした約2週間前に昇格したキムは、当初は一時的な措置とみなされていたものの、スピード、守備、打撃と幅広くその実力を発揮。メジャーの舞台でも充分通用することを示している。
キムは5月19日時点で14試合に出場し、31打数14安打、打率.452、OPS 1.065を記録。二塁とセンターでの出場し、ユーティリティ性を備えていることも魅力の一つだ。
テイラーとバーンズは、チームに2度のワールドシリーズ制覇をもたらした貢献者。特にテイラーは2017年のナ・リーグ優勝決定シリーズでMVPに輝き、2016年6月にマリナーズから加入して以来、多彩なプレーでチームを支え続けた。
「(ドジャースに)加入初日から、全幅の信頼を持って新しい環境に飛び込む姿勢は、まさにプロフェッショナルだった。ハングリー精神があり、ポジションコーチとも打撃コーチとも積極的に意見交換をして、初日から全力で取り組んでいた。彼がいなければ、ここまでの成功はなかったし、人間としても、チームメイトとしても、選手としても、称賛の言葉しかない」とフリードマン氏は語る。
ドジャースは、すでに成熟したチームを作り上げながら、才能ある選手たちを積極的に補強していくという姿勢を続けている。これは決して単純な作業ではなく、ベテラン選手へのリスペクトと新戦力へ出場機会をどう両立させるかという非常に繊細な舵取りが求められる。
その中で、この数日で非常に難しい決断を2つ下すことになった。
「安定性と継続性を守りながら、新たな選手をどう組み込むか。これは完全に『アート』の領域だ。毎年そのバランスを模索している。しかし、今回に関しては、シーズン開幕前から5月にこうなるだろうと決めていたわけではない。ただ、流れの中で自然とこうせざるを得なかった。それだけだ」
