34歳の遅咲きナンス、不安定なブルペンを支える好投

両チームにミスが目立った試合はブルージェイズに軍配

August 31st, 2025

ブルージェイズ8-4ブルワーズ】トロント/ロジャースセンター、8月31日(日本時間9月1日)

積極的すぎる走塁や、太陽でボールを見失う守備など、ブルワーズとブルージェイズの3連戦の最終日は、今季のメジャーを席巻している2チームとは思えないような立ち上がりに。そんな試合を引き締めたのが、五回から登板したトミー・ナンスだ。

ブルワーズはブランドン・ウッドラフ、ブルージェイズはマックス・シャーザーの好投手がそれぞれ先発したが、どちらも不安定な立ち上がりに。初回、シャーザーは2死二塁から、ウィリアム・コントレラスに初球を捉えられ2ランを浴び、いきなり2失点。そのまま調子をあげられず、四回にも本塁打を含む2失点で、4回、9安打、4失点でマウンドを降りた。

ウッドラフも初回から乱れた。先頭のジョージ・スプリンガーに死球を与えると、続くウラディミール・ゲレーロJr.のファーストゴロでエラーが生まれ、無死二、三塁に。二塁への送球にセカンドとショートが重なってしまい、捕球が乱れるという珍しいミスが生まれた。この機会を見逃さず、ネイサン・ルークスの2点二塁打、アーニー・クレメントのタイムリーで3-2とブルージェイズが逆転した。

この回を含め、ウッドラフは4回1/3、10安打、8失点でノックアウト。ブルージェイズに本塁打はなかったが、5人が複数安打を記録し、得意の全員野球でリードを奪った。

締まりのない試合展開を変えたのが、ブルージェイズの3番手ナンスだ。五回から、シャーザーに代わり2番手ブレンドン・リトルが登板するも、自身の2度のエラーで無死満塁のピンチを招く。続くサル・フリーリックの強烈なピッチャーゴロは見事にさばくも、1死満塁で降板。しかし、ここを受けたナンスが完璧な継投を見せた。

アンドリュー・ボーンを空振り三振に仕留めると、続くアイザック・コリンズをゴロに打ち取り無失点。大惨事になりかけたイニングは一転して無傷で終わり、リトルにも自責点はつかなかった。

「チームに求められるどんな形でも助けたい。僕にとっては、状況によって態度や心構えが変わることはないし、自分のプランに従って攻めるだけ。楽しいよ。本当に最高だった」とナンスは語った。

前日のジェフ・ホフマン同様、リトルにも本拠地のファンからはブーイングが浴びせられた。ストライクゾーンで勝負せず、不甲斐ない投球を続けるブルペン陣にはファンからの不満がたまっている。

そんなチームを救っているのが、34歳にしてメジャー4年目の遅咲き右腕だ。過去3シーズンは目立った活躍を見せなかったものの、今季は大きく飛躍。今季19登板で防御率は0.82と決してサンプル数は多くはないものの、9月、そしてポストシーズンの短期決戦においては調子の良さが何よりも重要となる。

何より、この進化は偶然ではなく意図的な配球の変化に基づいている。スライダーを昨季の使用率25.8%から今季は45%近くに倍増。カウント序盤でスライダーが非常に機能しており、最後はカーブで仕留めるパターンが鉄板となりつつある。

「彼は本当にいいボールを投げているし、素晴らしい変化球を2種類、そしてシンカーを持っていて、自分の持ち球がどう効くかを理解している」ジョン・シュナイダー監督はナンスを評価した。

シュナイダー監督は「ストライクを投げられるリリーバー」を強く求めており、最近はその点を繰り返し強調。真っ向から打者に向かっていくナンスの活躍が今後ますます増えそうだ。