2025年のMLBドラフトは7月13日(日本時間14日)にアトランタで開催される。スター候補たちの将来が決まる重要な瞬間に向け、ますます熱気が高まっている。今回はそんなドラフトに向けた9つの注目ポイントを紹介する。
※選手横の括弧内の数字はMLBパイプラインによるドラフト上位250名リストの順位を示す
※全250名のリストはこちら
全体1位指名を受けるのは?
本命は高校生スラッガーのイーサン・ホリデイ(遊撃/三塁手・1位)。兄はオリオールズの二塁手ジャクソン・ホリデイで、1位で指名されれば史上初の『兄弟での全体1位指名』という快挙を達成する。対抗は大学生左腕のケイド・アンダーソンだ(2位)。
1位指名権はナショナルズにあるが、球団は明言を避けており、最近は球団首脳陣の大幅な入れ替えもあったことから、予想が困難になっている。
史上初の「高校生投手」の1位指名はあるか?
そんな2人に迫るのが、高校生右腕のセス・ヘルナンデス(3位)。これまで、高校生投手がドラフト全体1位指名をされたことは一度もなく、候補に挙がることすら珍しいが、ヘルナンデスは十分に可能性がある。
カリフォルニア州コロナ高校に所属する右腕は、ドラフト当日に19歳を迎え、身体的成熟度は大学生に近い。同じ学校のチームメート3人とともに、その動向に注目が集まる。
全体2位指名のエンゼルスはどう動くか?
エンゼルスの最有力候補はアンダーソンだが、仮に先に指名されれば、ジェイミー・アーノルド(左腕・4位)や大学生スラッガーのアイク・アイリッシュ(中堅手・11位)を狙うのではないかと見られており、ホリデイは全米1位評価ながら、4位指名のロッキーズまで名前を呼ばれない可能性もある。
1位指名の動向が読めない中で、エンゼルスの決断はドラフト全体の動きを左右するものになるだろう。
豊作な高校生遊撃手たち
ホリデイを含め、上位13名中6人が高校生遊撃手で、このカテゴリが今年の明確な強みとなっている。さらに大学生でも、アイヴァ・アーケットが全体6位にランクインしており、上位で指名される選手がほとんど遊撃手、ということがあるかもしれない。
大学生野手の層の薄さ
一方で今年、最も層が薄いのは大学生野手だろう。上位14選手中わずか2人、17位までで見ても5人にとどまっている。ただし、このカテゴリの選手たちはドラフト当日が近づくにつれて順位が上がる傾向にあり、アーケットやアイリッシュのような選手は要注目だ。
それ以外に注目すべきは、マレク・ヒューストン(遊撃手・15位)、ブレンダン・サマーヒル(外野手・16位)、ウェヒワ・アロイ(遊撃手・17位)らが挙げられる。
双子パワー
今回のドラフトでユニークなのが、双子の兄弟が2組いること。1組目が、ジョジョ・パーカー(遊撃手・9位)とジェイコブ・パーカー(外野手・109位)、2組目が、カイソン・ウィザースプーン(右腕・10位)とマラカイ・ウィザースプーン(右腕・121位)だ。
ジョジョは、高校野手の中で屈指の総合力を誇り、カイソンは大学生右腕でトップ評価を受けている。ジェイコブもパワーが魅力のスラッガーで、マラカイはカイソンと似た球質を持つが、制球ではやや劣るとされている。双子でのセット指名を期待せずにはいられない。
1つの高校から4人の指名があるか
カリフォルニア州コロナ高校が歴史を作る(かもしれない)。
今回トップ150に4名がランクインしており、3位のヘルナンデスを筆頭に、ビリー・カールソン(遊撃手・7位)、ブレイディ・イーベル(三塁手・64位)、イーシン・ビンガマン(二刀流・150位)とまさに黄金世代だ。
珍しいことなのは間違いないが、その程度は指名順位による。同じ高校から2人の選手が最も早く指名されたのは、2007年のカリフォルニア州チャッツワース・チャーター高校から、2位と12位で指名されたマイク・ムスタカスとマット・ドミンゲス。ヘルナンデスとカールソンはトップ5-10での指名が有力視されており、新たな歴史が生まれる可能性も大いにありうる。
テネシー大の快進撃
優秀な成績を収めた大学からは複数の選手が指名されるが、今年はテネシー大学がそれにあたる。2024年にカレッジ・ワールドシリーズ初優勝を果たし、トップ250人に9選手がランクイン、そのうち3名はトップ30に入っている。
なお、ドラフトでの同一大学からの指名最多記録は14人で、過去に6校が達成。直近では2023年にルイジアナ州立大学が記録を達成した。
ハワイの波
ハワイ州にとっても、今年のドラフトは記念すべき年になるかもしれない。これまでハワイ出身選手で1巡目に指名されたのは7人のみだが、今年はアーケットとアロイの2人がその可能性を持っている。2人のハワイ出身選手が同一ドラフトの1巡目で選ばれれば、史上初の快挙となる。