打撃不振のターナー、イチローの助言を機にスランプ脱出なるか

August 27th, 2026

打撃の答えを探しているフィリーズのトレア・ターナーが、通算3000安打を誇る殿堂入り打者、イチローにアドバイスを求めた。

ターナーはマリナーズ戦前に、外野の芝生でイチローとしばらく言葉を交わした。打撃不振に苦しむターナーにとって、これ以上ない「打撃の師」との時間になった。

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「考え方や、実際に体をどう使っているのかについて話を聞いたんだけど、自分の打撃にも当てはまることがたくさんあった。できるだけ多く質問して、いろいろ聞けたのはよかったよ」

一方、フィリーズのドン・マッティングリー暫定監督は、ターナーを2番に置き続ける理由を問われると、逆にこう問い返した。

「じゃあ、どこに置けばいい? 誰をそこに入れる?」

現在、フィリーズには好調を維持しているブライソン・ストットがいる。ただ、ストットを2番に入れれば、上位打線が左打者4人続きになる。右打者の候補となるアレック・ボームも、ここ最近ようやく調子を上げてきただけに、動かしたくはない。

「シーズンを通して、選手とは我慢強く向き合わないといけない。『もう変えなきゃいけない』というところまで来れば別だけど、今の時期に慌てて打順をいじるのは、自分にはパニックに見える」

ターナーが苦しんでいるのは明らかだ。

昨季、打率.304でナ・リーグ首位打者に輝いた男が、今季は打率.239、OPS.671。規定打席到達者138人のうち、打率は100位、OPSは124位に沈んでいる。打撃だけでなく、守備でも自己ワーストともいえるシーズンを送っている。

マッティングリー監督が指摘するのは、打席での「早さ」だ。

「今のトレアは、少し前のめりになりすぎている。ボールをしっかり呼び込めていないし、いいカウントを作れていない」

数字からも傾向ははっきりしている。

カウント0−0から最初のストライクを見逃し、ワンボールと有利なカウントになれば、ターナーの打率は.303。昨季の.313と大きく変わらない。しかし、最初の1球を取られてワンストライクになると、打率はわずか.167(263打数44安打)まで落ち込む。昨季は.294、通算でもこの状況での打率は.260を記録している。

さらに、追い込まれた状況では今季36安打199打数、打率.181。72三振。昨季は同じ状況で打率.286だった。

だからこそ、イチローとの会話が持つ意味は小さくない。

「体が早く開いてしまっている場合は。逆方向に打つには。そういうとき、どういう考え方をするの。特定の状況なら、どういうアプローチをとるのか。もし自分のやり方が間違っていたら、どう変えればいいのか」

ターナーは、イチローからさまざまな質問を投げかけ、打撃練習の方法まで聞いたという。

「本当にいろいろ質問して、考えを聞けたのは素晴らしかったし、すごく楽しかった」

ターナーが今、最も修正したいのが「体が早く開く」動きだ。25日にすぐに修正を試みたものの4打数無安打。翌日も5打数無安打に終わった。

オールスター明けには、復調の兆しもあった。後半戦最初の21試合では打率.318、7本塁打、OPS.983と猛スパート。しかし、8月9日のブルージェイズ戦で6打数無安打、3三振に終わると、再び前半戦の不振に戻ってしまった。

マッティングリー監督は復活を信じている。

「みんな分かっていると思うけど、トレアは必ずここから抜け出す。そして一度乗ってしまえば、一気に熱くなる選手だ」

そのきっかけが、イチローとの会話になるのか。偉大な打者から受け取った言葉を胸に、ターナーは再び本来の打撃を取り戻そうとしている。