タイガースの27歳クルーズ、三世代メジャーリーガーへあと一歩

November 25th, 2025

トレイ・クルーズは先週、トレーニング帰りにライアン・ガルコ副社長からの電話で思わず涙した。4年間見守ってきた人物からの知らせは、彼にとって格別だった。ついにタイガースの40人枠入りを果たしたのだ。

「感情がこみ上げて、うれし涙が出たし、本当に興奮した」とクルーズ。

40人枠入りは即メジャー昇格ではないが、いつでも呼ばれる立場になり、春季キャンプのメジャー組参加も保証される。さらに、ルール5ドラフトで失いたくない選手として評価されている証でもある。

「父は不在だったけど、母に電話したら泣いて喜んでいた。祖父に電話したら、とても喜んで、すぐにタイガースのグッズを買い集めようとしていた」とクルーズは話す。

その祖父は、アストロズの元名選手ホセ・クルーズ・シニア。クルーズは笑いながら、「祖父はアストロズを応援しなきゃいけないから、あまり大っぴらにタイガースを応援できないんだ」と付け加えた。

近年、野球界では『親子三代の物語』が増えている。

ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロ Jr.、ボー・ビシェット、ドールトン・バーショはワールドシリーズ目前まで進み、ボビー・ウィット Jr. は首位打者とAL MVP2位に加えてプラチナ・グラブ賞も受賞。元選手レジー・ウィリッツとマット・ホリデイの息子が今年のMLBドラフトで1位と4位指名を受けている。

クルーズ家も三世代の野球一家だ。祖父ホセ・クルーズ Sr. はアストロズの殿堂入り選手で13シーズンをヒューストンで過ごし、後にコーチも務めた。父ホセ・クルーズ Jr. は12年プレーし、トロントで活躍。トレイはそのトロントで生まれている。

タイガースが2020年ドラフト3巡目でトレイを指名した時は、その血統を見れば当然に思う人もいたかもしれない。でも、その道のりは決して平坦ではなかった。名門ライス大学では、どこでも守れる運動能力を備えた両打ちの遊撃手で活躍。内野手を必要としていたタイガースにとって彼は理想的な存在だった。さらに数カ月後には父がヒンチ監督のスタッフに加わり、『家族の物語』は続いた。

「父と祖父から一番学んだのは、失敗との向き合い方。野球は失敗のスポーツなので」とトレイは語っている。

プロ入り後、クルーズは家族からの教えを力に変えた。2021年はマイナーの3レベル合計で打率.161と苦戦したが、翌年に成績が上向き、終盤に2Aへ昇格。その後、4年間で299試合に出場し、連覇に貢献したものの、3A昇格にはなかなか届かなかった。

「2Aでは本当に多くを学んだ。苦しさも含め、毎日プレーできたことに感謝している」

2年前には、ライス大学の監督だった父とともにスイングを改良し、下半身を使って長打を生み出す形に変更。本塁打を狙うのではなく二塁打の意識に切り替え、ゾーンを支配するという球団方針に合わせてボール球の見極めも向上させた。

さらにタイガースは、内野だけでなくセンターにも挑戦させた。センターは父と祖父が最初に守ったポジションでもある。

「センターは自分にとって誇り。外野手の家系だし、祖父とゴールドグラブ受賞の父の助けでスムーズに移行できた。挑戦させてくれた球団に感謝している」とクルーズは語った。

クルーズは2024年、2Aで主力としてだけでなくチームのまとめ役としても活躍していたが、昇格目前の段階で肘の靱帯を断裂し、トミー・ジョン手術でシーズン終了。春季キャンプには復帰し、メジャー組でも複数試合に出場したが、3Aトレドの枠には入れなかった。

再び2Aに戻ったクルーズは、そこでキャリア最高のシーズンを送る。やがて有望株のケビン・マクゴニグルとマックス・クラークがチームに加わると、クルーズは3Aへ昇格。すると成績はさらに向上した。

最終的にシーズン全体の成績は、打率.279、出塁率.411、長打率.456、33二塁打、13本塁打、66打点、95得点、17盗塁。127試合で102四球を選び、6つのポジションを守った。

「手術から復帰する際、今年は必ず強くなって戻り、絶対に40人枠に入ると決めていた」

タイガースはポストシーズン中もトレドに残して調整を続けさせ、その評価の高さを示した。そして27歳のクルーズは、ついに40人枠入りの連絡が届いた。

こうして、クルーズ家3代目のメジャーリーガー誕生は現実的なものとなった。

「まるで夢のようだった。ドラフトされて以来、ずっとこの瞬間を目指してきたから」