18日(日本時間19日)、カブスは一塁手のタイラー・オースティンと1年契約を結んだことを発表した。MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、契約条件は1年125万ドル(約1億8750万円)だという。
34歳のオースティンは、高校卒業時の2010年にヤンキースからドラフト13巡目指名を受けてプロ入りし、2016年にメジャーデビュー。ヤンキースで2年半プレーし、ヤンキースとツインズに所属した2018年には69試合で17本塁打を放つなど、自慢の長打力を見せつけた。
しかし、三振の多さ(メジャー4年間の三振率は36.9%)といった欠点もあり、ツインズ、ジャイアンツ、ブルワーズの3球団でプレーした2019年は思うような活躍ができず、プロ野球選手としてのキャリアを継続するために日本球界に移った。
日本プロ野球の横浜DeNAベイスターズでは1年目から成功を収め、2020年は65試合に出場して20本塁打、OPS.969を記録。2020~25年の6年間で通算403試合(1491打席)に出場し、打率.293、85本塁打、出塁率.377、OPS.945をマークした。
懸念されるのはケガの多さで、日本球界でプレーした6年間のうち、100試合以上に出場したシーズンは2度しかない。
カブスは今オフここまで、主に投手陣の補強に取り組んでおり、先発左腕の今永昇太と再契約したあと、右腕フィル・メイトンと左腕ホビー・ミルナーを獲得してブルペンを強化。さらに、救援左腕ケイレブ・シールバーとも再契約を結んだ。
攻撃面では、正右翼手カイル・タッカーがフリーエージェント(FA)となり、FA市場の目玉として他球団移籍が濃厚のため、その穴埋めを目指している。タッカーは今季、ケガに悩まされたものの、136試合に出場して22本塁打、OPS.841を記録した。
カブスは打線強化を目指す中で、スター三塁手のアレックス・ブレグマンを狙っていることが噂されている。また、強打者ピート・アロンソとも接触していたようだが、アロンソはすでにオリオールズと契約を結んだ。
ケガが多く、6年間メジャーから離れていたことを考えると、オースティンとの契約にはリスクも伴う。しかし、安価な契約のため、ローリスク・ハイリターンの動きであると言えるだろう。
