[ブルワーズ3x-2ドジャース] ミルウォーキー/アメリカンファミリー・フィールド、7月9日(日本時間10日)
力投は実らなかった。
ドジャースの先発の柱、右腕タイラー・グラスノーが60日間の負傷者リストから復帰し、ブルワーズとのシリーズ最終戦で登板。5回を投げ2安打無失点、3四球、5三振と好投したが、白星は付かなかった。ドジャースは、延長10回にジャクソン・チュリオにサヨナラ安打を打たれ、泥沼の6連敗となった。
ドジャースは2020年以降、メジャーで唯一6連敗がなかったが、2019年4月8~13日以来となる6連敗を喫した。またアメリカンファミリー・フィールド(旧ミラーパーク)でスイープされたのも球団史上初めてという不名誉な記録も作った。
試合は五回、グラスノーがジェイク・バウアーズに四球を与えると、ボークで二塁へ。さらに三盗を許し、捕手ウィル・スミスの送球エラーで同点に追いつかれた。
ドジャースは七回にムーキー・ベッツの犠牲フライで勝ち越したが、九回にタナー・スコットが代打アンドリュー・ボーンに同点打を浴びるなど救援陣が踏ん張れなかった。
ロバーツ監督は「グラスノーはいい選手だし、すばらしいチームメート。才能は疑いようがない。今後は毎回の登板での『信頼性』を求めている」と語った。
オフシーズン、グラスノーは1年間ローテーションを守るために投球フォームを修正した。しかし春先にケガをした後、その変更が肩に負担をかけすぎていたのではないかと考え、現在は旧フォームと新フォームの中間を見つけたという。
「今は、運動能力を生かして投げることだけを考えていて、マウンドではあまり細かいことは考えないようにしている。修正点があったり、コーチから何か指摘があれば、そのときに考えるよ」
ドジャースの開幕ローテは2巡目で崩壊した。スネルが左肩炎症で2登板後に離脱し、グラスノーも5登板、佐々木朗希も8登板でともに肩を痛めて離脱している。しかし、スネルは10日に1Aでリハビリ登板予定。佐々木の復帰は先になりそうだが、カーショウ、シーハンも戻りつつあり、ローテはようやく整い始めている。
ドジャースは得点圏で6打数無安打に終わり、得点は大谷翔平の押し出し四球とムーキー・ベッツの犠牲フライによる2点のみだった。ドジャースは2カード連続でスイープを喫したが、この連敗中、総得点が10点に対し、失点は44点と投打ともに不振に陥っている。
「今シリーズはブルワーズに脱帽だよ。かなりいい投手陣がそろっている。オールスター後にまた対戦があるし、今回の敗戦から学べたらいいと思う」と三塁手のミゲル・ロハスは努めて前を向いた。
