ソーダーストロム、アスレチックス史上最高額の7年8600万ドル(約133億3000万円)で合意(関係者取材)

1:16 AM UTC

タイラー・ソーダーストロムはクリスマスにプレゼントを受け取った。だが、それは自らの力で勝ち取ったものだ。今季、飛躍のシーズンを過ごしたソーダーストロムは、アスレチックスとの7年8600万ドル(約133億3000万円)の契約延長に合意した。MLB.comのマーク・フェインサンド記者が伝えた。

球団から正式発表はされていないが、保証額としては球団史上最高額となる。8年目の球団オプション(球団に契約延長権)と契約総額を最大1億3100万ドル(約203億1000万円)まで引き上げる増額条件が含まれている。

24歳のソーダーストロムは今季、158試合に出場し、打率.276、出塁率.346、長打率.474、25本塁打93打点を記録した。OPS+は126(100が平均)、fWAR(勝利貢献の総合指標)は3.4だった。

アスレチックスはもともと、2020年のドラフト全体26位で、高校生だったソーダーストロムを捕手として指名した。2023年にメジャーデビューしたが、最初の2シーズンでは計106試合に出場し、打率.204、OPS .636にとどまっていた。

運命が変わったのは今季だ。球団の柱となる可能性を確固たるものにした。打席では強烈な打球を放つ。スタットキャストによると、ハードヒット(打球初速95マイル=約153キロ)以上の割合は49.8%で上位14%、バレル率(長打になりやすい打球初速おt打球角度の割合)は11.4%で上位30%に位置していた。

平均以上の守備力も身につけた。開幕時は正一塁手だったが、4月下旬にニック・カーツが昇格すると、プロレベルでは経験のない左翼へ回った。

転向はスムーズだった。左翼で100試合に先発し、シーズン終了時にはア・リーグ左翼手部門のゴールドグラブ賞最終候補に残った。外野補殺は11個を記録した。一塁ではOAA(平均的野手と比べてどれだけアウトを取ったかを示す指標)がマイナス5だったが、外野ではプラス5を積み上げた。

ここ1年で球団と長期契約延長を結んだアスレチックスの若手コアメンバーとしては3人目となる。DHのブレント・ルーカー、外野手のローレンス・バトラーに続くものだ。アスレチックスのデビッド・フォーストGMが今オフの初めに語っていた戦略だ。

「オーナー陣とは、そのモデルを継続し、ラスベガスへ移転するまでの間に選手を囲い込みたいと何度も話し合ってきた。双方向の話だが、今後数カ月の間に、そうした話し合いをいくつか始めることになると思う」とフォーストは10月に語った。

ソーダーストロム、バトラー(24歳)、遊撃手のジェイコブ・ウィルソン(23歳)、一塁手のニック・カーツ(22歳)ら才能ある若手打者が中核を成す。今週初めにはメッツとのトレードでオールスター2回選出のジェフ・マクニールを獲得し、打線に厚みを加えた。