【アメリカ2-3ベネズエラ】マイアミ/ローンデポパーク、3月17日(日本時間18日)
史上屈指の豪華な顔ぶれをそろえたUSA打線をエドゥアルド・ロドリゲス投手(32)はわずか2安打に封じた。
現実は厳しいものだった。ワールドベースボールクラシック(WBC)決勝でアメリカの優勝の望みは、ベネズエラに打ち砕かれた。ブライス・ハーパー(33)が八回に中堅へ放った同点2ランは、試合前にハーパーがチームメートを鼓舞したスピーチに続く見事な一打だったが、低迷が続く打線の中での一時の輝きにすぎなかった。
マーク・デローサ監督(51)は「大会を通じて、打線を勢いづけることができなかった」と語った。
準決勝で勢いに乗るドミニカ共和国に勝利して決勝に進んだことは、このチームの能力の高さを示している。しかし、アメリカの2026年大会は、ハーパーやアーロン・ジャッジ(33)、ボビー・ウィットJr.(25)、カイル・シュワーバー(33)、アレックス・ブレグマン(31)、カル・ローリー(29)らを擁する打線に期待されたほどの大量得点や打線のつながりを生み出せなかった。
皮肉なことに、今大会のアメリカの打者でOPSが高かった上位2人は、ガナー・ヘンダーソン(24)のOPS1.267と、ピート・クロウアームストロング(23)の同.965だった。イタリアに敗れた試合での先発起用を巡り、SNS上で議論の対象となっていた2人だ。また、ケガをしたコービン・キャロル(25)の代役として急きょ追加招集されたローマン・アンソニー(21)も、チーム4位のOPS.920を記録した。
アメリカ(長打率.428)を上回る長打率を記録したチームは6チームあった。ドミニカ共和国(.595)、日本(.529)、イタリア(.515)、メキシコ(.505)、ベネズエラ(.440)、オーストラリア(.437)だ。
ジャイアンツとの練習試合で15得点、ロッキーズ戦で14得点を挙げた際は期待が高まった。本大会でもブラジルから15得点、イギリスから9得点を奪い、潜在能力を発揮した。しかし、メジャー級の投手陣を相手にすると、打線は期待に反して停滞した。
5−3で勝利したメキシコ戦の得点は、ジャッジとアンソニーの本塁打による1イニングのみだった。8−6で敗れたイタリア戦では、マイケル・ロレンゼン(34)に抑えられ、実績の劣る救援陣から得点を挙げるにとどまった。準々決勝のカナダ戦は5−3で勝利したが、2015年を最後にメジャーでの登板がないフィリップ・オーモン(37)から決勝点を奪うのが精いっぱいだった。2−1で勝利したドミニカ共和国との準決勝も、ルイス・セベリーノ投手(32)と救援陣からヘンダーソンとアンソニーのソロ本塁打による2点のみだった。
ショーン・ケイシー打撃コーチ(51)は「得点を積み重ねたかったが、メキシコもドミニカ共和国も全員がメジャーリーガーだ。対戦したどのチームのリリーフ投手も強力だった」と語った。
アメリカの打線が本領を発揮すべき時があるとすれば、この決勝こそがその時だった。対戦したロドリゲスは、前回のドミニカ共和国戦で苦戦した。さらにベネズエラの救援陣は、準決勝のイタリア戦で27アウトのうち23アウトを担っており、投手のやりくりが懸念されていた。
しかし、ロドリゲスは絶好調だった。チェンジアップでアメリカ打線を翻弄する姿は、現役時代のヨハン・サンタナ投手コーチ(47)のようだった。
ジャッジは「(緊張で)硬くなっていたわけではない。良いカウントを作れた場面もあったが、相手が粘り強く、より有利なカウントに持ち込まれた」と語った。
ロドリゲスから継投したベネズエラの救援陣もコースを丁寧に突き、アメリカの強打者らを飛球や内野ゴロに仕留めた。唯一の例外は八回。ハーパーがアンドレス・マチャド投手(32)のチェンジアップを捉え、同点の2点本塁打を放った。
しかし、これがこの夜のアメリカにとって3本目の安打にすぎなかった。そして、多くの人が優勝候補に挙げた今大会で、最後の安打となった。
どんなに豪華な打線であっても、特定の試合や期間に沈黙するのは野球の常だ。特に、選手がシーズンのリズムを完全につかめていない開催時期の特性上、こうした不測の結果を招くことがある。それでも、得点力不足によってアメリカが敗退したことは驚きだった。
デローサ監督は「アリゾナでの練習試合2試合では、素晴らしい打撃をしていた。だが、何らかの理由で、打線を機能させることができなかった」と悔やんだ。
