ブルージェイズファンにとって最も聞きたくない言葉が流れた。
「代打、ブラディミール・ゲレーロJr.に代わりまして…」
アディソン・バージャーの後にタイ・フランスがネクストサークルに現れると、観客から驚きの声が上がった。ゲレーロJr.は敵地でのパイレーツ戦で、左大腿部の張りを訴え、五回に交代した。
伏線は三回にあった。遊撃手ボー・ビシェットの送球を受けた際、大きく開脚しながら一塁でアウトを奪う好守。ファースト守備でみせる『特技』の一つだが、その直後は問題なさそうに立ち上がり、軽く走りながらベンチへ戻っていた。
試合後、シュナイダー監督がこう説明した。
「左大腿部に違和感というか張りがあるだけだよ。これ以上、悪化させないために、様子を見たかったみたいだ。ブラディ(ゲレーロJr)のことは信頼しているし、自分の体のこともよく分かっている。長期離脱なんて絶対に避けたいし、予防的な措置でもある。うまくいけば1~2日で復帰できるはずだ。うちの打線にすごく大事な存在だからね。シーズン終盤で連戦続きだし、どの選手も少し疲れがたまる時期。今夜MRIを撮って、問題がないか確認し、明日どうするか決めるつもりだ」
ゲレーロJr.は打撃が好調。7月以降の40試合で打率.333、OPS1.012、本塁打9本、24打点をマークするなど、チームにとって最高のタイミングで爆発している。持ち味の強烈な長打力と、本来の『ヒッター』としての打撃センスを完璧なバランスで両立させつつある。
1、2試合休めば、ポストシーズンに向けて万全の状態に戻れる、ということは「朗報」だ。早期の診断やシュナイダー監督のコメント、そしてゲレーロ自身の実績から考えれば、心配する理由はなさそうだ。
ゲレーロJr.の代わりには、フランスの一塁での出場機会が増えるか、今季すでに13試合で一塁を守っているアーニー・クレメントが起用される可能性もある。ゲレーロJr.はDHで起用する選択肢もあるものの、今季はジョージ・スプリンガーがこのポジションで活躍しているため、悩ましい。
検査結果、そして左大腿部の状態が良好であることをチーム全員が待ち望んでいる。
