【ブルージェイズ5-4ヤンキース】トロント/ロジャーズ・センター、6月30日(日本時間7月1日)
ブルージェイズにとって今季最も重要とも言える一戦で、最も輝いたのはやはりブラディミール・ゲレーロJr.だった。レフトへの打球速度は186キロの痛烈な2点タイムリーで、試合の流れを変えた六回の4得点を締め括り、カード初戦白星に貢献。重要な試合での勝負強さを改めて証明した。
チームとして内容自体は今季ベストではなかったかもしれないが、この日見せた戦いこそがブルージェイズが目指す理想像だと言える。これまでのチームの一辺倒な得点スタイルから脱却するべく、打撃コーチのデビッド・ポプキンスを先頭に、春季トレーニングから改良に取り組んでいた。
「優れた打線は一つのやり方だけじゃない。あらゆる方法を持っているものだ」とポプキンスは当時語っていた。
それが表れたのが六回のゲレーロJr.の決勝打。泥臭くもしたたかな攻撃で、逆転タイムリーの土台を作った。
先頭の6番シュナイダーが二塁打を放つと、続くストローがショートへの当たりで出塁。遊撃手ボルピーの悪送球を見逃さずに進塁し、走者二、三塁に。ここで代打に送られたルークスが期待に応える適時打を放ち一点を返した。ルークスは捕手エスカラのパスボールでさらに進塁。相手のミスを見逃さない姿勢がゲレーロJr.の一打を呼び込んだ。
下位打線が生み出したこの”混乱”こそが、ブルージェイズが目指したい野球である。
先発のマックス・シャーザーはわずか71球で5回を投げきり、7三振の好投。唯一の失点はチザムJr.に打たれた2ランのみだった。五回終盤には右手親指の違和感によりトレーナーがマウンドを訪れたが、それ以外は球速も含めて内容は良好。アーロン・ジャッジから2三振を奪うなど、ブルージェイズにとっては勝利と同じくらい右腕の復活は大きな収穫と言える。
