ブラディミール・ゲレーロJr.の再契約のニュースは、トロントという街とブルージェイズのファンに「自分が選ばれた」と感じさせてくれた。
ゲレーロJr.は長年にわたって、この街への愛や彼のプレーを見るために球場に足を運んでくれたファンを愛していると語っていたが、それが本心だったことを証明してくれた。
契約延長発表から数時間後、ゲレーロJr.はとてもシンプルな言葉で気持ちを表現した。
「この組織を『組織』として見たことは一度もない。家族だと思っている」
そうクラブの通訳を通して語った。
「ここでプレーして10、11年になるけれど、ここは自分にとって家族。チーム、街、ファン、すべてが家族。本音を言えば、どこか別のチームに移籍して、新しい人たちとの出会いなど望んでいなかったんだ」
家族思いのゲレロにとって、「家族が大切」という言葉は当たり前に聞こえるかもしれないが、ゲレーロJr.の人生において家族はとても深い意味を持つ。
ワールドシリーズで優勝し、そのリングを殿堂入りを果たしながらもキャリアの中で一度も優勝したことがない父に渡したいと夢見ている。
ブラディ(ゲレーロJr.)はいつもこう言っている。
「そうすれば、自分ももう一度優勝できる」
ゲレーロJr.は自宅で娘と英語でおしゃべりして、英語に自信が持てるようになった、とうれしそうに話してくれた。今回の契約延長についても役員会議室ではなく、自宅のソファで家族とくつろぎながら交わした会話こそが決め手になった。
「娘が『パパ、私たちトロントに残るの?』と聞いてくるのが一番つらかった。家族はトロントに残りたかったんだ」
親しい友人たちは、彼が周囲の人々を心から思いやる若者だと知っている。ゲレーロJr.が10代の頃から指導してきたジョン・シュナイダー監督は、ゲレーロJr.が家族、友人、友人の子供たち、選手、クラブハウスのスタッフのために尽くす姿を目の当たりにしてきた。
「彼は懐の深い男なんだよ」
ブルージェイズのファンは、ここ数年、多くの選手たちに何度も二番手のように扱われてきた。キャリアの途中でトロントでプレーした選手たち、ここでキャリアをスタートした選手たちは、この街とファンに恋をして、多くの選手がここから去っていった。
ゲレーロJr.は永遠に記憶に残る選手、われわれが語り継ぐ選手、子供たちが寝る前にもう一度打席を見たいと親にせがむ選手になる。
ファンの選手への愛情は時に受け入れてもらえないこともある。
でもゲレーロJr.とは相思相愛になった。
「ダブルA時代にバスを追いかけてくる人たちがいた時代も、2019年にここでデビューした時も彼はいつもファンに時間を割いてくれる。彼は野球を心から愛し、ファンにとって自分がいかに大切な存在であるかを理解している」
シュナイダー監督はゲレーロJr.をそう評する。
この契約は、ブルージェイズファンが永遠に語り継ぐことになるだろう。ゲレーロJr.のことが大好きなブルージェイズファンは、この契約をずっと待ち望んでいた。
ブルージェイズがXに投稿した動画の中で、ゲレーロJr.はファンにメッセージを送った。まるでこっそり秘密を教えるかのように。
「僕はずっとここにいるよ」
ゲレーロJr.は、これからも家族がいて、チームがあって、ファンがいる場所にいてくれる。
「僕たちはこれから一緒にたくさんの思い出を作っていくんだよ。何年も何年も」
「ここは今までも僕の家で、これからも僕はずっとこの家にいるよ」
