【コラム】メジャーデビュー戦ホームランで話題? 村上の回避したテクノカット

March 27th, 2026

おめでたいはずのメジャーデビュー戦本塁打。しかし、試合後の会見で笑顔はほとんどなかった。うれしい、よかった、という雰囲気は感じられない。満足感を表現したコメントもなかった。ホワイトソックスの村上宗隆(26)は、ミルウォーキーでのブルワーズ戦の九回先頭で右翼ポール際へ、ソロを放った。だが、2−14の大敗。そして、村上の「こっちで活躍することが僕にとって大事なこと」という言葉にあるように、ただMLBの舞台に立つことだけを目標にしてきたわけではない、という強い思いがにじんだ。

ただ、一瞬だけ表情を崩したシーンがある。ドジャースの大谷翔平(31)が「ムネ、打ちましたか?」と打撃の成績を気にしていたこと伝えられたシーンだ。ヤクルトと村上を長年取材しており、米国に出張中のサンケイスポーツ、赤尾裕希記者の質問へのやり取りだ。

――大谷選手が「ムネ打ちました?」と村上選手の打席を気にかけていたらしい。
「マジですか?」
――報告すべきことはありますか?
「翔平さん、ちょっと髪の毛をテクノカットにしていて、僕らがちょっとイジっていて。僕が『打てなかったらテクノカットにします』と宣言して、(大谷に)『お前、テクノいきだな』と言われたので、『回避しました』と伝えといてください」

この時ばかりは、笑顔で楽しそうに話した。おそらく、村上はワールドベースボールクラシック(WBC)の侍ジャパンのメンバーや、MLBでプレーしている選手たち、あるいは仲のいい選手たちでのLINEグループがあるのではないだろうか。「僕ら」と複数の(おそらく後輩)メンバーがスーパースターの髪型をイジっている、という事実を明かした。

ちなみにテクノカットをご存知だろうか?

1980年代に流行したもみあげをカットしたヘアスタイルとされている。上記の写真にあるような大谷の状態では、おそらくテクノカットには〝認定〟されない。定義としては、もっと耳の上部でカットし、もみあげがない状態をテクノカット、というのではないだろうか? 美容師さんが、これを読んでいたらぜひプロとしての「定義」を教えてほしい。

村上の意図としては〝古くさい〟ということを指摘したいのだろう。現在は、いろいろなテクノカットがあるらしいが、元祖は1980年代。40年以上も前に流行したヘアスタイルだ。

先輩に対して、後輩たちが数少ないであろう大谷の〝弱点〟を突いて、盛り上がっていたのかもしれない。補足するが、大谷のヘアカットを担当した美容師さんは、もしこの記事を読んでも気を悪くしないでほしい。決して髪型をディスっているわけではない。あくまで、村上(たち)と大谷との軽妙でユーモアあるやり取りをフォーカスしたかっただけだ。村上は「打てなかったらテクノカットにします」と自らにプレッシャーをかけ、大谷も「お前、テクノいきだな」とハッパをかけていた。そんな、表には出にくいエピソードを紹介したかった。

2人の間で次は、何を賭けるのか。今シーズン、楽しみの一つになるかもしれない。日本のファンのみなさんは、選手のヘアスタイルが変わったときは、その背景を想像してほしい。何かの〝勝負〟が、あるに違いない。