シルト監督の電撃引退を受けて、パドレスの次の一手は?

October 14th, 2025

MLBでは監督職の空席が8つある。パドレスのポストは、課題を考慮しても、最も魅力的かもしれない。

マイク・シルト監督は13日、パドレスの監督からの引退を発表した。球団史上でも最も成功した部類の2シーズンを率いた直後の衝撃的な決断だった。シルトはチームを2005〜06年以来となる2年連続のプレーオフ進出へ導いた。

A.J.プレラーGMは13日に出した声明の一部でこう述べた。

「彼の野球への献身と情熱は、この組織に大きな足跡を残した。次のステージでの幸運を祈っている。新監督の選定は直ちに開始し、2026年のワールドシリーズ制覇を目標に進める」

サンディエゴの期待値は高い。選手の編成と街ぐるみの支持を考えれば当然だろう。パドレスは本拠地のほぼ全試合で満員で、シルトは引退の書簡の中で本拠地の後押しの大きさに言及していた。

将来の監督候補にとって、パドレスの職は最大級の“目玉”だ。残る7つの空席はいずれも2024年に勝率.500未満で終えた球団。確かにブレーブスやオリオールズのように来季も戦力がそろう球団はあるが、パドレスは今季90勝を挙げ、過去4シーズンすべてで勝率.500超(3度はポストシーズン進出)だ。

いま勝つためのメンバー編成があり、街の野球熱も高い。だからこそ非常に魅力的な職であり、同時に重圧も大きい。過去3人の監督(シルト、ボブ・メルビン、ジェイス・ティングラー)はいずれも在任2シーズンを超えていない。

今オフは疑問が山積している。フリーエージェントでディラン・シース、ルイス・アライズ、ライアン・オハーンが退団見込みで、マイケル・キングとロベルト・スアレスもチームを離れる可能性がある。補強資金がどの程度あるのかも不透明だ。

一方、その穴埋めを担うA.J.プレラーGMは契約最終年に入るが、去就はまだ見通せない。シルトの決断について説明するため、14日にメディア対応を行った。

もちろん、このロスターには戻ってくる主力が多い。フェルナンド・タティスJr.、マニー・マチャド、ジャクソン・メリル、ザンダー・ボガーツが中心選手だ。ロベルト・スアレスの去就がどうなろうとも、ブルペンは2026年にリーグ屈指の戦力としてシーズンに入れるはずだ(優秀なブルペンは新監督の最大の味方だ)。

次期監督の当面の課題は、打線の能力を最大化すること。球団史上最高の攻撃成績を残した2024年の後、25年は後退した。基礎的な部分での見直しが必要かもしれない。パドレスは近年、送りバントなど小技を積極的に用いるアプローチを採用していた。シルト政権下では、選手構成に合わせた選択でもあり、場面によっては奏功した。ただし最大の局面(ポストシーズン)では、打線が力不足だった。

とはいえ、次期監督の仕事の大半は、シルトが築いた土台を発展させることだ。パドレスはシルトの就任当時よりも、基本に忠実で無駄の少ないチームになった。クラブハウスの雰囲気も良好だ。

勘違いしてはいけない。24代目のパドレス監督は困難に臨むことになる。今すぐ勝たなければならないという重圧がある。優勝に飢えたファンがいる。ただ、それこそ勝者たる監督が求める挑戦だ。