ホワイトソックス、オーナーシップ移行に向けた投資契約を発表

June 5th, 2025

シカゴ・ホワイトソックスは5日、現オーナーのジェリー・ラインズドルフ氏と実業家のジャスティン・イシュビア氏が、将来的な球団のオーナー権移行に向けた長期投資契約を締結したと発表した。タイガース戦の試合開始前に発表された。

球団発表によると、イシュビア氏は2025年と2026年に、ホワイトソックスに対して限定的パートナーとして資金注入を行う予定で、これにより、既存の負債の返済や球団運営の支援が行われる見通しだ。現在、ホワイトソックスの年俸総額はおよそ6785万ドル(約98億円)でアンドリュー・ベニンテンディ(1710万ドル/約244億円)とルイス・ロバート(1500万ドル/約215億円)の2選手の給与が多くを占める。

ロバートは7月31日のトレード期限までに放出される可能性が高いが、球団は今後2シーズンにそれぞれ2,000万ドル(約28億7600万円)のオプションを保有する。

契約内容では、2029年から2033年までの間にラインズドルフ氏がイシュビア氏に球団支配権を売却できるオプションを持ち、さらに2034年シーズン終了後にはイシュビア氏がオーナー権を取得する権利を持つ。取引が実現すれば、すべてのリミテッドパートナーも同様に持ち株をイシュビア氏へ売却する機会が与えられるという。

ラインズドルフ氏(89)は、1981年に球団を購入し会長としてホワイトソックスの意思決定を行っている。「ホワイトソックスを所有し、MLBの一員でいられたことは人生を変える体験だった。できる限りこの球団を運営し続け、チームの成功に向けて全力を尽くす」という声明を出している。

2007年には若手選手育成プログラム「アマチュア・シティ・エリート」を立ち上げるなど社会貢献活動も行なっているほか、2005年にはワールドシリーズ制覇を達成。優勝20周年を祝う記念行事を来月7月11日の週末に開催予定だ。しかし2023年以降は121勝265敗と低迷している。

この契約に関する財務・法律面では、BDT & MSD Partnersがホワイトソックスとラインズドルフ家の独占的財務アドバイザーを務め、法律顧問はKatten Muchin Rosenman LLPが担当。イシュビア氏側の法律顧問はCovington & Burling LLPが務めた。