西田陸浮(25)にとって、その知らせは突然だった。
試合後、3Aシャーロットのクラブハウスで、監督から「陸浮、いいヒットだったな。ちょっとその椅子の上に立って」と声をかけられる。
「えっ?」と戸惑いながら椅子に上がった西田に、指揮官は笑顔でこう告げた。
「陸浮がメジャー昇格する!」
その瞬間、クラブハウスは大歓声に包まれた。
「やったな!」
「スピーチしろ!スピーチだ」
「言葉が出ないです」
感情があふれ、言葉に詰まる西田を、チームメートたちは次々とハグで祝福した。
ノースカロライナ州シャーロットから急きょシカゴへ移動。その距離、1000キロ。
球場入りすると、スタッフやチームメートとあいさつを済ませ、メディア対応や練習を行い、数時間後には、夢だったメジャーのグラウンドに立った。
「9番・右翼」で先発出場した西田は、1―1の同点で迎えた二回2死一、二塁で右翼前への安打を素早く処理すると、本塁へ鋭い送球。見事な補殺でピンチを切り抜け、強肩をアピールした。
さらに四回2死では、右前へ運ぶメジャー初安打。スタンドから大きな拍手が送られる中、一塁ベース上で笑顔を見せた。
ホワイトソックスは村上宗隆の18号ソロなどで3点を奪い、勝利。
試合後のヒーローインタビューでは、メジャー名物の“ゲータレードシャワー”も浴び、忘れられない一日となった。