ヤンキース、9・11メモリアル&ミュージアムを訪問 同時多発テロ25周年を前に

September 10th, 2026

ヤンキースのアーロン・ブーン監督は過去に、ワールドトレードセンター跡地を訪れたことがある。リバティ・ストリートとグリニッジ・ストリートの交差点付近から、かつてツインタワーがそびえていた場所に設けられた大きな2つのプールを眺め、その巨大さを感じていた。

2001年9月11日の米同時多発テロから25年周年を迎えるにあたり、ヤンキースの選手、コーチ、スタッフが9日(日本時間10日)のロッキーズ戦前に「9・11メモリアル&ミュージアム」を訪れ、ブーン監督は改めてニューヨークの街を一変させた悲劇が残した深い傷と、その後世に残る意味を実感したという。

「感情を揺さぶられたし、どこか不気味でもあり、素晴らしい体験だった。展示の一つ一つに込められた思いが本当にすごかった。訪れることができてよかったし、またいつか行きたい」

ブーン監督は、あの日の出来事を今でも鮮明に覚えている。当時、レッズの現役選手だったブーン監督はシカゴに滞在していたが、リグレーフィールドでの試合は延期となった。

現在のヤンキースの選手の多くは、当時まだ小学生だった。アーロン・ジャッジはカリフォルニア州リンデンの自宅で、キッチンでシリアルを食べながらテレビに映し出された出来事を見ていたという。一方で、まだ生まれていなかった選手もいる。

2005年生まれの新人遊撃手ジョージ・ロンバードJr.は、9・11の背景にある出来事や人々の物語を知ることについて、「また一つ、プレーする理由が増える。そのことを知った後では、この街とのつながりが違って感じられる。多くの人が経験したことについて学び、当時の出来事を知ることで、そう感じるようになった」と話す。

さらに、左腕カルロス・ロドンも「ここを訪れたのは初めてだった。実際にその場にいると、特にその瞬間は胸に迫るものがある。でも、同時に素晴らしい場所でもあった」と振り返った。

ヤンキースは8月最終週から、9・11同時多発テロ25周年に向けた追悼活動を開始。ニューヨーク市消防局(FDNY)の4つの消防署を訪問したほか、犠牲者や被災者を支援する団体「Tuesday's Children」のボランティアと支援物資の梱包作業を行った。さらに、ニューヨーク血液センターでの献血活動や、ニューヨーク市警(NYPD)の青少年団体「Explorers」を対象としたスポーツマネジメントのメンタリングプログラムも実施している。

MLBも25周年に合わせ、11日に行われる15試合でさまざまな追悼行事を予定している。試合前には黙とうを行い、選手らは「We Shall Never Forget(決して忘れない)」のパッチが付いた特別仕様のキャップを着用。七回には「God Bless America」が歌われる。

また、MLBネットワークでは10日午後10時(米東部時間)から、9・11をテーマにした新ドキュメンタリー「When America Took The Field」を初放送する。

始球式を務めるのは、ブリエル・サラチーニさんと夫のショーン・マクガイアさん。サラチーニさんの父ビクターさんは、テロの標的となったユナイテッド航空175便の機長だった。同機はワールドトレードセンター南棟に突入し、マクガイアさんの父パトリックさんは当時、南棟84階で勤務していた。

2人は2年後、9・11で親を亡くした子どもたちを支援するために設立された「Camp Better Days」で出会い、2017年9月に結婚した。

ヤンキースは11日に本拠地でメッツと対戦する。9・11の記念日にヤンキースとメッツが対戦するのは、2021年にシティフィールドで行われて以来となる。

「特別な一日になると思う」とジャッジ。「本当に大きな一日になる。多くのニューヨーカーだけでなく、国全体、そして世界中の人々に影響を与えた出来事だから」