山本由伸(27)がワールドベースボールクラシック(以下、WBC)に向けて出発することでドジャースの先発ローテーションの残りの枠を巡る争いが激化する可能性がある。
山本は27日(日本時間28日)のジャイアンツ戦で2度目にして最後のオープン戦の先発マウンドに上がり、3回を投げて52球(ストライク37球)。侍ジャパンのエースとして重要な試合で調整を続けることになるが、ドジャースから離れても、チームの先発ローテーションにおける数少ない確実な存在の1人であることに変わりはない。
ブランドン・ゴームズGMはキャンプ序盤に「白熱した試合が行われること以外にも、WBCの利点はチームにとって春季キャンプの期間が長くなることだ。そして、開幕がそれほど早くないため、選手たちが調整するための猶予が少し生まれる」と語った。
バッテリー組のキャンプインから2週間が経過し、ドジャースは「開幕戦を迎えるにあたり、先発ローテーションは現実的にどのような構成になるのか」という疑問の答えを出すために、その猶予を必要とするだろう。
計算上、ワールドシリーズ2連覇中の王者は、3連覇に向けた挑戦に信じられないほど才能豊かな投手陣を擁している。ドジャースの万全な先発ローテーションは、昨季のタイトル防衛で圧倒的な投球をした4人の先発投手、山本、ブレイク・スネル(33)、タイラー・グラスノー(32)、大谷が牽引し、大きな可能性を秘めた2人の若腕、エメット・シーアン(26)と佐々木朗希(24)で構成される。
しかし、ことはそう単純には進まない。昨季4カ月間離脱する原因となった左肩の違和感が長引いているため、オフシーズンの投球プログラムをゆっくりと進めているスネルは、90フィート(約27メートル)の距離でのキャッチボールしか行っていない。スネルはまもなく120フィート(約36メートル)に距離を伸ばす予定だが、それでもレギュラーシーズン開幕には全く間に合わないペースだ。
大谷は開幕からローテーション入りすることを見込んでいるが、WBCでチームを離れている間にどこまで肩を仕上げられるかは不透明だ。大谷はWBCでは打撃に専念するが、投手としての調整を続けるため、休日に実戦形式の投球練習を行う予定だ。エンゼルスとのオープン戦3連戦、通称フリーウェイ・シリーズ(3月22〜24日)で登板する可能性はあるが、レギュラーシーズン初先発の際に2、3イニング以上を投げることは難しいと思われる。
残りの枠も不透明な状態にある可能性がある。佐々木のオープン戦初先発は不安定でシーアンは体調不良で数日欠場し、まだ試合に出場していない。一方、昨季を右肩の手術により全休したギャビン・ストーン(27)とトミー・ジョン手術を受けたリバー・ライアン(27)は、有望な初登板を果たした。ジャスティン・ロブレスキー(25)も投球回を伸ばしており、確実に先発枠争いに加わっている。
この先発ローテーションのパズルを解くため、ドジャースはまず、開幕に向けて実際に何人の先発投手が必要かを判断しようとするだろう。可能であれば、先発投手に従来の中4日ではなく、中5日の休養を与えることを好む。そして、特定の期間においては、6人ローテーションを採用せずにそれを達成できる。
例えば、ドジャースは開幕から15日間で12試合を戦うため、その期間は5人ローテーションを採用できる。その後は20日間で19試合という日程が続くため、おそらく先発投手をもう1人追加したいと考えるだろう。
解決策としては、日程上で必要な場合にスポット先発できるロングリリーフ要員をブルペンに配置し、5人ローテーションで臨むことかもしれない。休養日の多い序盤の日程では、ロングリリーフの1人が大谷の降板後に登板し、残りの救援陣の負担を軽減することもできる。
次のような構成になる可能性がある。
先発ローテーション:山本、グラスノー、大谷、シーアン、佐々木
ロングリリーフ:ロブレスキー、ストーン
先発ローテーションの最後の枠を誰が手にするか、まだ競争が続いている。キャンプ序盤のロバーツ監督のコメントを踏まえるとシーアンと佐々木が有利な立場にあるように見えるが、それは同時に枠を失う可能性もあるということだ。そして、ロブレスキー、ストーン、ライアンらにも先発枠を勝ち取るチャンスがある。
ロバーツ監督は「キャンプを打ち上げた後、最高の選手たちでロースターをどのように編成するかはまだ分からない。しかし、ブルペンから登板する投手のために、先発投手がどの程度長いイニングを投げられる状態に仕上がっているかに留意する必要がある。そうしたことすべてが、ロースター編成の計算に含まれる」と語った。
オープン戦はまだ3週間以上残っており、球団にはそうした計算をする時間が十分にある。
