山本由伸、ブーイングを意に介さずワールドシリーズ再戦で好投

April 8th, 2026

ドジャース4−1ブルージェイズ】カナダ・トロント/ロジャースセンター、4月7日(日本時間8日)

山本由伸(27)は、日本プロ野球とメジャーリーグでの頂点、さらにオリンピックとワールドベースボールクラシックでの金メダル獲得という、球界で最も実績のある現役選手の一人として2025年のワールドシリーズに臨んだ。

しかし、山本が伝説的な存在であることを決定づけたのは、ワールドシリーズにおける2度の先発と中0日で第7戦のリリーフ登板だった。

「山本は勝者であり、勝つために必要ならどんなことでもするという姿勢を証明してきた」とブルージェイズに4-1で勝利した7日(日本時間8日)の試合前にデーブ・ロバーツ(53)監督は語った。「それは山本のDNAの一部だ」と続けた。

ブルージェイズのファンは、試合前の選手紹介で山本の名前が呼ばれるとブーイングで包んだ。ワールドシリーズMVPを獲得したマウンドに戻った山本は、ドジャースの連勝を5に伸ばす力投で2勝目を挙げた。

「前の2試合に比べて、少し感覚がよくコントロールして投げられたと思います」

第2戦と第6戦の再戦となったケビン・ガウスマン(35)との投げ合いで、山本は再び投げ勝った。6回1/3を投げ、5安打1失点、6三振、1四球だった。

山本は2026年の最初の2登板でいずれもクオリティスタート(6回以上を投げて自責点3以下)を記録していたが、本来のキレを欠いていた。7日(日本時間8日)は状態が上向いたと語ったが、セットポジションでの投球には少し違和感があったという。幸いなことに五回まではワインドアップ以外で投げる理由はほとんどなかった。

一回、山本はわずか11球で3者連続三振を奪い、ジョージ・スプリンガー(36)、ドールトン・バーショ(29)、ブラディミール・ゲレーロJr.(27)をあっさりと片付けた。二回、先頭打者に安打を許した。右翼手のカイル・タッカー(29)がヘスス・サンチェス(28)の飛球の目測を誤り、頭上を越える二塁打となった。

山本は得点圏に走者を背負っても動じなかった。続く打者12人を連続で打ち取り、その記録は六回にアンドレス・ヒメネス(27)に先頭打者安打を打たれるまで続いた。2人後、山本はスプリンガーにタイムリー二塁打を浴び、続くバーショを歩かせた。この日のブルージェイズにとって最大の好機となった。

しかし、エース右腕はきっちりと仕事を完遂した。ゲレーロJr.とサンチェスを内野ゴロに打ち取り、1失点のみでピンチを脱出した。山本は七回のマウンドにも上がったが、アウトを一つも奪えず一、三塁に走者を残してアレックス・ベシア(29)に交代した。ベシアは四球で満塁とし、勝ち越しの走者を出したが、無失点で切り抜けた。

「1球1球を大切に投げました」とベシアは振り返った。「全体として本当に素晴らしい勝利です。山本は最高です。無失点で抑えて山本の勝ちを消さずに済んでよかったです」と先発右腕をたたえた。

ワールドシリーズで最後に対戦した2チームの顔合わせに周囲は沸いたが、ドジャースとブルージェイズの双方は、過去を過去として、現在だけに集中しているようだった。

7日間で3勝を挙げたマウンドに山本が戻ってきたことさえ、連覇の記憶を呼び起こすことはなかった。

「このマウンドに立つ山本については良い予感がしていた。だが、ワールドシリーズのことは考えていなかった」とロバーツ監督は語った。「それよりも、どう切り抜けるかを考えていた。相手の攻撃力は分かっていたし、序盤から山本の球が素晴らしいことも分かっていた」と振り返った。

ブルージェイズはワールドシリーズで山本の投球を何度も目にしているが、山本は持ち球である6球種すべてを効果的に使い、変幻自在の投球で相手を翻弄し続けた。

「きのうから感覚が良くなって、ストレートも変化球も思ったように投げられていた。相手が積極的にきていまいたけど、それがうまくはまって、球数少なくいけた」と山本は語った。

昨年の10月、ドジャースは2勝3敗の窮地に立たされてトロントに降り立った。連覇のためには敵地で第6戦と第7戦に勝たなければならなかった。今年はワールドシリーズの敗者を相手に3連勝を狙える状況を作り、3連覇に向けた勢いを維持している。