エンゼルス、フェンウェイの歴史を動かす3発

通算安打数でトラウトはサーモン超え

June 3rd, 2025

エンゼルスのザック・ネトマイク・トラウトジョー・アデルがレッドソックス戦で、初回に3本のアーチで歴史を動かした。フェンウェイで相手チームによる初回3本塁打は、1912年の開場以来初の快挙だ。

試合は序盤から大きく動いた。

エンゼルスは初回、ザック・ネトが先頭打者本塁打を放つと、マイク・トラウトが10号3ラン、さらにジョー・アデルが8号ソロと続き、レッドソックス先発のリチャード・フィッツから6点を奪う猛攻を見せた。

「こんな歴史ある球場で記録を作れるなんて、本当に特別なことだ」とトラウト。

ネトは今季5本目の先頭打者本塁打と勢いに乗る。一方、左膝の骨挫傷で1カ月の離脱から金曜日に復帰したばかりのトラウトも絶好調で13シーズン連続の2桁本塁打を達成した。

「マイクは特別な選手だ。誰もが真似できないことを、彼はできるんだ」と、ロン・ワシントン監督も称賛した。

トラウトの本塁打はスタットキャスト予測で454フィート(138.4メートル)。左中間のグリーンモンスターを越える特大弾。今季450フィート(約138メートル)の本塁打を2本以上記録しているのは、エウヘニオ・スアレス、カイル・シュワーバー、トラウトの3人だけだ。

復帰前に打撃コーチとみっちり調整を重ね、打撃フォームの改善に取り組んだとトラウトは話す。

「最大の問題はスイングを途中で止めてしまって最後まで振り切れていなかったこと。スイングが(ストライク)ゾーンに入っている時間が短いと、空振りも多くなるし、ボールの見極めも難しくなる。だからバレル(バットの芯)がゾーンに長く留まる方がいいんだ。ビデオを見直して、打撃コーチたちとしっかり取り組んだ。結果が出て本当にうれしいね」

この日トラウトは三回、そして五回にもヒットを放ち、チームのレジェンド、ティム・サーモンを超える通算安打数(1,675)を記録し、エンゼルス史上2位に浮上した。

「サーモンのことはよく知ってる。彼を超えるなんて、本当に光栄なことだよ」と、笑顔で語るトラウト。

ジョー・アデルも初回に推定飛距離は404フィート(約123メートル)でグリーンモンスターを越える8号ソロを放つと、六回には今季2度目の1試合2本塁打となる9号ソロでさらに追加点を挙げた。

トラウト、ネト、アデルの強烈な打線の破壊力が、フェンウェイに新たな歴史を刻んだ夜となった。