エンゼルスのヨアン・モンカダ、キューバ代表への思い

February 23rd, 2026

「キューバ代表でプレーする機会があるなら、絶対にいけ」

父マニュエルさんのその言葉が、ヨアン・モンカダの胸にはいつもある。

幼い頃から父に野球の手ほどきを受け、毎日、白球を追いかけた。

「父はとても野球がうまかった。でも高校卒業後、国内リーグには進まず、エンジニアの道を選んだんだ。父は僕に野球のすべてを教えてくれたし、最初の一歩を踏み出させてくれた」

モンカダが、ワールドベースボールクラシックでキューバのユニフォームに袖を通すのは今回で二度目だ。

「国を背負って戦う感覚は、本当に特別。国歌斉唱では、思わず感情が込み上げる」

国内外の若いファン、特に野球を愛する子どもたちにとって、キューバ代表は憧れの存在だ。その重圧は小さくないが、同時に大きな原動力でもある。

「代表チームのため、そして自分自身のためにも、全力を尽くさなきゃいけないんだ」

現在30歳のモンカダは、21歳でレッドソックスからメジャー昇格を果たし、その後ホワイトソックスで8年間、昨季からはエンゼルスでプレーしている。2019年ホワイトソックス時代には、25本塁打、打率.315、OPS.915でMVP投票でも21位に入ったが、その後はケガも多く、苦戦している。

メジャー昇格を喜んでくれた父は、今もインターネットで息子のプレーを見守り、時に助言を送る。しかし、現地で観戦したことはまだなく、「いつか家族が試合を観に来れるようになるといいな」と少し寂しげに微笑む。

オフには約1カ月、キューバへ里帰りする。故郷の料理を味わい、尽きない野球談議に花を咲かせる時間が、何よりの充電だ。

キューバ代表はアリゾナでロイヤルズ、レッズとエキシビションを戦い、その後プエルトリコへ向かう。普段は別々の国、球団で戦う仲間たちとは、専用のグループチャットで連絡を取り合う。練習日程の確認から食事の誘いまで、ジョークも交えながら絆を深めている。

注目はメジャー組に集まりがちだが、モンカダはキープレーヤーに左腕リバン・モイネロを挙げる。

「モイネロは過去大会でも活躍しているし、台湾や日本でプレー経験がある。WBCのような短期決戦では、一球で試合の流れが変わる。彼のような選手が要所で力を発揮できると思う」と話し、こう続ける。「もちろん野球は個人競技ではないので、全員のプレーが重要だけどね」

キューバの過去最高順位は2006年、第1回大会の準優勝で、前回大会はベスト4まで進出した。今大会はそれ以上の成績を残すのが目標だ。

「しっかりと勝利を積み重ねていきたい」

メジャーでの経験、チームの誇り、仲間との絆、家族への思い。すべてを背負い、再びキューバの代表として、世界の舞台に挑む。