【プールB】目指すは欧州で一番、イギリス打線爆発で今大会初勝利

ブラジルは未勝利となり悔しい敗退に

March 9th, 2026

イギリス8-1ブラジル】ヒューストン/ダイキンパーク、3月9日(日本時10日)

イギリスとブラジルは、試合前の時点で、すでに2026年ワールドベースボールクラシック(WBC)の敗退が決まっていたが、この試合は両国にとって大きな意味を持っていた。

プールB最終戦でのイギリスの勝利は、単に今大会を綺麗に締めくくること以上にイギリス野球の勢いを維持し、次回WBCへの出場権を確保する重要な勝利でもあった。

「この大会は本当に素晴らしい。私にとってはサッカーのUEFA欧州選手権やワールドカップと同じレベルの大会だ」とイギリス代表団の責任者、ゲーリー・アンダーソンは語った。

イギリス代表は2023年大会でWBC初出場を果たし、コロンビア戦で大会初勝利を挙げた。だからこそ、今大会で1勝もできなければ、後退と見なされる可能性があった。しかし、このブラジル戦での勝利にはプライド以上の意味があった。この勝利によって、イギリスは次回大会への自動出場(シード)権を獲得した。

「この大会は長い時間をかけて準備する。4試合のためにどれだけ長く準備してきたかを考えると、ちょっと不思議な気分になるよ」とイギリスのブラッド・マルセリーノ監督は語った。

この日は、イアン・ルイスJr.、マット・コペルニアク、そして共同主将のハリー・フォードとジャズ・チザムJr.が、この試合、そして今大会のイギリス代表にとって大きな、大きな一打を放った。

「今回のWBCは本当に素晴らしかった。前回から大きく成長できたと思うし、前回の悔しさがそのままモチベーションになっていた。どの試合でも粘り強く戦い続けられた」と前回大会でも活躍したフォードは語った。

ルイスは五回、ブラジルのチアゴ・ダ・シルバから同点本塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。その数打席後にはフォードが勝ち越し打を放つと、七回にはコペルニアクが2死から2点タイムリーを放ち、イギリスに貴重な追加点をもたらした。

そして八回、ヤンキースのオールスター選手であり、イギリス代表の看板選手でもあるジャズ・チザムJr.が、満塁から2点タイムリーを放ち、勝利を決定づけた。

プールBで上位4チームに入ったことで、イギリスは次回WBCへの出場権を確保した。今後も国内野球を成長させながら、さらなる前進を目指すことになる。その視線の先には、2028年ロサンゼルス五輪がある。

「今日の試合は、われわれにとって本当に大きな意味があった。前回と同じ成果を出せたことは大きな意味を持っている。ブラッドと話していたのは、他の国々が以前よりもはるかに真剣に私たちを見ているということだ」とイギリスの五輪野球プログラムも統括するアンダーソンは語る。

「これからはヨーロッパで一番のチームにならなければならない。それが五輪に向けた目標だ」

一方のブラジルにとっては厳しい敗戦だった。2013年にWBC初出場を果たしてから13年が経ったが、いまだ大会初勝利を挙げることはできていない。

プールBを0勝4敗の最下位で終えたブラジルは、次回WBC出場のために予選を戦う必要がある。アメリカ、メキシコ、イタリアと同組のプールBで、イギリス戦は今大会で最も勝率が高いチャンスだったが、その機会も逃してしまった。

ブラジルのダニエル・ユウイチ・マツモト監督はこう語った。

「正直、将来のことはまだよく分からない。ただブラジルの選手たちのレベルが全体として成長していくことを願っている。仮に予選を突破できたとしても、この舞台に来ると普段自分たちが経験している野球よりもはるかに高いレベルだからだ」

ブラジルはこれまで出場した2大会、2013年と2026年のいずれも予選を勝ち抜いて本大会出場を果たしたが、2017年大会と2023年大会は予選で敗れ、本大会出場を逃している。

マツモト監督は、今大会で応援してくれたファンのためにも勝利を届けたかったと語った。

「SNSや配信を通して多くの人が試合を見てくれていたことは分かっている。期待に応えられなかったことを申し訳なく思う。でも挑戦を続けていけば、必ず良い結果はついてくる」