【ブルワーズ3-4xレイズ】セントピーターズバーグ/トロピカーナフィールド、10月27日(日本時間28日)
ミルウォーキー移転から57シーズン目を迎えたブルワーズは、同市に1957年以来となるワールドシリーズ制覇をもたらした。1982年以来44年ぶりにワールドシリーズへ出場し、アメリカンファミリーフィールドに永久欠番「44」が掲げられるハンク・アーロン(享年86)にささげる優勝となった。しかも、ただ世界一になっただけではない。ポストシーズンは優勝に必要な11勝を挙げ、敗戦はわずか2。圧倒的な強さでトロフィーを手にした。
ようやく、ミルウォーキーの野球史は1957年のブレーブスと1982年のブルワーズだけで語られる時代ではなくなった。ジェイコブ・ミジオロウスキー投手(24)、ジャクソン・チューリオ外野手(22)、クリスチャン・イェリッチ(34)、ウィリアム・コントレラス捕手(28)、クーパー・プラット内野手(22)、アーロン・アシュビー投手(28)、そして2026年のブルワーズの選手たちも、これから先ずっとファンに愛される存在となる。
ついに頂点に立った。ワールドシリーズ第5戦でレイズに勝利し、ブルワーズが球団史上初の世界一に輝いた。
「『生まれてからずっと、この日を待っていた』と話してくれた人が、どれほどいたか数え切れません。ワールドシリーズで優勝すると、街は少し変わると思います」
主将のイェリッチは、長年優勝を待ち続けたファンの思いを紹介した。
その瞬間は、米東部時間28日午後11時13分(ミルウォーキー時間同日午後10時13分、日本時間29日午後0時13分)に訪れた。ミルウォーキーの本拠地アメリカンファミリーフィールドには3万1000人が集まり、約1200マイル(約1930キロ)離れたトロピカーナフィールドで行われた試合を大型ビジョンで観戦した。さらに数千人のブルワーズファンがこの1週間、トロピカーナフィールドに詰めかけ、敵地をもう一つの本拠地のように変えた。自分たちだけでなく、親や祖父母も夢見続けてきた優勝の瞬間を、現地で見届けた。
優勝決定前、ワールドシリーズ制覇を経験していない現存球団はブルワーズ、マリナーズ、パドレス、レイズ、ロッキーズの5球団だった。ブルワーズの初優勝によって、残るは4球団となった。
2018年にミルウォーキーへ加入したイェリッチは、過去9年間で8度のポストシーズン進出を果たしたチーム文化の構築に貢献してきた。それは勝負どころで勢いに乗り、世界一をつかむ8度のチャンスでもあった。イェリッチはその重責を決して軽く考えていなかった。チーム全体も、何一つおろそかにしなかった。
レギュラーシーズンに球団史上最多でMLB全体でも最多の103勝を挙げたブルワーズは、ナ・リーグ地区シリーズで後半戦にMLB最多勝を記録したパドレスに勝った。続くナ・リーグ優勝決定シリーズでは、過去8年間に3度もポストシーズンでブルワーズを敗退に追い込んだドジャースを4連勝でスイープした。
ワールドシリーズでは、強力な投手陣と粘り強い打撃でレイズを封じ込めた。世界一まであと3アウトに迫りながら痛恨の逆転負けを喫した第4戦の悔しさを振り払い、翌日の第5戦で優勝を決めた。
ミジオロウスキーは今ポストシーズンで最高の投球を続けていたが、六回二死で右ふくらはぎ痙攣して、降板した。新人遊撃手のプラットは5打席連続安打でワールドシリーズ新人記録に並び、6打席連続安打で新記録を樹立した。さらに六回に犠飛を放ってリードを4-0に広げ、レイズは継投を重ねた。一方、ブルワーズの救援陣はリードを守った。
トロピカーナフィールドでは、イェリッチ、チューリオ、ミジオロウスキーのユニホームを着たファンが立ち続けた。長年待ち続けた瞬間が、ついに訪れようとしていた。
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