ブルワーズ打線、チーム打撃で山本由伸を攻略 三回途中KO

2:56 AM UTC

【ドジャース4−7ブルワーズ】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド 10月12日(日本時間13日)

三回先頭のデビッド・ハミルトンの安打、そしてジェイク・バウアーズが12球粘って選んだ四球。ブルワーズ打線は粘り強い打席を重ね、ドジャースの山本由伸をマウンドから引きずり下ろした。

クリスチャン・イェリッチに逆転の2点適時打を浴びると、山本はマウンドの土を蹴り、いら立ちをあらわにした。デーブ・ロバーツ監督がマウンドへ向かい、ボールを受け取る。山本は怒りをこらえるような表情を浮かべながら、マウンドを降りた。

ナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦。先発を託された山本は、序盤から本来の投球を見せられなかった。初回、1死から2番のブライス・トゥラングに6球目の97.3マイル(約156.6キロ)の速球を左翼線へ運ばれ、二塁打を許した。続くウィリアム・コントレラスにはスライダーを左前へ運ばれ、先制点を献上。初回だけで25球を要した。

二回は14球で三者凡退に抑えたものの、三回にブルワーズ打線が再び山本を揺さぶる。先頭のデビッド・ハミルトンに、フルカウントからの6球目を中前へ運ばれた。

続くジャクソン・チューリオを右翼への飛球に打ち取ったが、トゥラングにはカウント2―0から四球を与え、1死一、二塁。コントレラスを中飛に打ち取って2死としたものの、次に待ち受けていたバウアーズとの勝負が試合全体の流れを決めた。

フルカウントからの6球目以降、バウアーズは6球連続でファウルで粘り続けた。山本はフォーシーム、カーブ、シンカー、カットボール、スプリットと多彩な球種を織り交ぜたが、仕留めきれない。一球ごとに深呼吸して気持ちを整える山本に対し、バウアーズも簡単には引かなかった。そして12球目、山本の投球は低めに大きく外れ、四球で満塁となった。

山本は続くイエリッチに中前へ逆転の2点適時打を浴び、三回途中で降板。4安打3失点、2四球、75球だった。

ブルワーズは、チェイス率(ストライクゾーン外の球を振る割合)がリーグでも低いチームの一つだ。ボール球を見極め、安易に手を出さず、相手投手に球数を投げさせる。その打撃を山本との対戦でも徹底した。

数字にも苦戦の一端が表れている。この日の山本のWhiff%(スイングに対する空振り率)は15%。26スイングに対して空振りはわずか4度だった。フォーシームは25球投じたが、10スイングに対して空振りはゼロ。平均球速は96.3マイル(155キロ)で、今季平均の96.1マイル(154.7キロ)を上回っていたものの、ブルワーズ打線を抑えきれなかった。

ロバーツ監督は「きょうは本調子ではなかった。明らかに球がよくなかった。三回のコントレラスとの打席で、かなり苦しくなった。コントレラスを称賛すべきだ。その後のバウアーズとの打席でも球数が増えていった」と振り返った。さらに、イェリッチに安打を許した場面にも触れ、「きょうは本来の力を発揮できなかった。彼にしては非常に珍しいことだ」と話した。

昨年のポストシーズンではドジャースに4連敗を喫し、悔しさを味わったブルワーズ。選手たちは「このシリーズは新しいチャプター」と語っていた。昨季の雪辱を果たしたいという思いは、当時を経験した選手一人ひとりの胸にあったはずだ。

2連勝で敵地に乗り込むブルワーズに、浮かれた様子はない。バウアーズは「まだ喜ぶ段階じゃない。戦いはこれからだ」と表情を引き締めた。