ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、14回目となる慈善イベント「Covenant House Sleep Out」会場のニューヨーク、ジャビッツ・センターで取材に応じ、トレント・グリシャムのクオリファイングオファー受諾についてコメントした。
今週、グリシャムが1年2202万5000ドル(約33億9000万円)のオファーを受諾。「自分の中ではコイントスのように五分五分だと思っていた。受けても断ってもおかしくない状況だった」とキャッシュマンGM。「五分五分」の理由は、今オフ、外野手市場の層の薄さも要因にあったと言う。
「彼は今オフ市場で外野手として3番手。ただ、(カイル)タッカーと(コディ)ベリンジャーの去就を待つ必要がある。FA市場はトレード市場に比べて層が薄いので、ある程度のリスクもある」と説明した。
グリシャムの決断で、ヤンキースの今オフは本格始動した。球団はすでに左腕ライアン・ヤーブローと1年250万ドル(約3億7500万円)で合意しており、正式発表を待つ段階だ。
ヤンキースはベリンジャー残留を希望しており、同GMは代理人スコット・ボラス氏とも再び話し合いを行った。ベリンジャーは今季、外野3ポジションに加え一塁も守っている。
またキャッシュマンGMは、代理人ケイシー・クロース氏とも接触し、タッカー、右腕マイケル・キング、一塁手ポール・ゴールドシュミット、外野手兼DHのカイル・シュワーバーら複数の選手について意見交換したという。
「ここからどうなるかは分からない。昨年は良いチームだったが、FAで同じ顔ぶれではなくなっている」とチーム状況について言及した。
球団は今週ポスティングされた日本人右腕の今井達也にも興味を示しているほか、補強ポイントとしてブルペンと控え選手についても言及し、FAとなった右腕デビン・ウィリアムズ、ルーク・ウィーバーの名前も挙げ、「市場にいる選手とは、きちんと全員と話をしている」と積極姿勢を強調した。
グリシャムの残留で、ヤンキースの2026年のぜいたく税対象年俸総額は 2億8100万ドル(約421億円) に達すると見込まれ、第2段階の罰金ラインである2億8400万ドル(約426億円)に迫る状況だ。ぜいたく税の最上限は3億400万ドル(約456億円)で、これを超えるとさらに高額な罰金が課される。高額年俸の選手を抱えるヤンキースは、ぜいたく税の影響を意識しながらチーム運営を進めることになりそうだ。
キャッシュマンGMによるとオーナーのハル・スタインブレナー氏は、これまで「総年俸3億ドル超は持続不可能」と話してきたが、『厳格な上限』を提示されているわけではないとも説明した。
「ハルはいつも私に数字を持ってこいと言うんです。毎日話しながら、『どれが獲れる? コストは? トレードなら代償は?』と案件ごとに判断している」と舞台裏を明かした。
21日(日本時間22日)のノンテンダー期限を控え、トレードの可能性も残る中、キャッシュマンGMは今オフの補強に自信を示した。
「いい状況だと思う。今やるべきことは、誰が市場に出ているのか確認すること。安くて良い選手も、高くて良い選手もいる。結局は『獲得コスト』の問題だ。安い選手は、たいていトレード市場にいるからね」
