ホワイトソックスのクリス・ゲッツGM(43)は、クリーブランドで行われた10日のア・リーグ地区シリーズ第5戦後、勝利の葉巻に火をつける光景を思い描いていたかもしれない。
もちろん、クラブハウスで恒例のシャンパンファイトもある。シリーズ2勝0敗でシカゴへ戻り、第3、4戦ではレートフィールドを黒い服装で埋めたファンの「ブラックアウト」の大観衆から熱狂的な声援を受けた。ゲッツGMの頭にも、そんな祝勝シーンが浮かんでいたはずだ。
しかし実際には、敵地のクラブハウスで若く活気にあふれた選手たちを前に素晴らしいシーズンへの感謝を伝えることになった。ガーディアンズに0-2で敗れ、今季が終了。ホワイトソックス打線は21三振を喫し、9イニング制の試合ではレギュラーシーズン、ポストシーズンを通じて最多記録となった。
それでも、選手たちから返ってきた言葉によって、ゲッツGMは今季の特別な意味を改めて実感した。3年連続100敗以上から一転し、84勝まで躍進したシーズンだった。
「ほぼ全選手から『自分たちを信じてくれてありがとう』と言われました。私だけでなく、球団に対して感謝を伝えてくれたんです」
ゲッツGMは14日、45分間にわたったシーズン総括のZoom会見で振り返った。
「それを聞き、選手たちの思いを感じたことで、クリーブランドに敗れた強烈な悔しさも少し和らぎました」
再建途上にあったホワイトソックスにとって、2026年はア・リーグ優勝決定シリーズ進出まであと一歩に迫るシーズンになると予想されていなかった。勝率5割でも大きな成功と受け止められていたはずだ。
10日の厳しい敗戦後もクリーブランドでチームを支えたホワイトソックスのジェリー・ラインズドルフ会長(90)でさえ、球団が現実的にポストシーズン進出を狙える時期は2027年と考えていた。それでもチームは、自分たち自身を除く周囲の予想を大きく上回った。
1月下旬のソックスフェストからスプリングトレーニングを経て、レギュラーシーズン序盤は1勝5敗、さらに6勝13敗。それでも、周囲が可能性を信じなくても、選手たちは自分たちを信じ続けた。
「選手第一の球団を目指し、フィールド内外で彼らを支えようとしてきました。その部分では前進できたと感じています。それによって、今季はより多くの良い結果につながりました」
ゲッツGMは続けた。
「もちろん、あの終わり方でポストシーズンから敗退した悔しさはあります。ただ、少し広い視野で振り返れば、球団としてこの選手たちをどれほど誇りに思っているかを認識することも大切です。今季築き上げたものを考えれば、将来が本当に楽しみです」
ゲッツGMは今季の成果を前向きに捉える一方、あと一歩届かなかった悔しさとも向き合う。
8月16日時点で、ホワイトソックスはア・リーグ中地区首位に立ち、2位に5.5ゲーム差。勝率5割を5つ下回っていたガーディアンズには6ゲーム差をつけていた。8月29日には72勝63敗で今季最多の貯金9まで伸ばし、ガーディアンズにも4.5ゲーム差を維持。それでも最終的には1ゲーム差で地区優勝を逃した。
ポストシーズンでは開幕から4連勝。ワイルドカードシリーズでアストロズをスイープし、ア・リーグ地区シリーズでも第1、2戦に勝利した。ア・リーグ優勝決定シリーズでレイズと対戦するまであと1勝に迫った。
しかし、ガーディアンズに3連敗。目標には届かなかった。それでもゲッツGMは、敗退の痛みだけでなく、若い選手たちが大舞台で得た経験に大きな価値を感じている。
「何より考えるのは、重要な局面でプレーした際の感情です。非常にうまく対応できた選手もいましたし、気持ちが先走ってしまった場面もありました」
「大舞台で感情をコントロールする経験から学べたことは、今後必ず選手たちの力になります。実際に経験しなければ、修正する機会も得られません。そういう機会を得られたことに本当に感謝しています。将来の成長を考えれば、これ以上ない経験だったと思います」
ア・リーグ最優秀監督賞の有力候補となるウィル・ベナブル監督(43)の下で働くホワイトソックスのコーチ陣は、全員が来季も続投する見通しだ。
オフの補強では先発投手が優先課題となる。ポストシーズンでは厚みのあるブルペンを生かして戦った一方、先発陣で軸を担った投手はショーン・バーク(26)に限られた。
メジャー、マイナーの両レベルで内野手の層が厚い現状も、球団にとって歓迎すべき悩みだ。これはゲッツGMとフロントが意図して築いてきた戦力でもある。そして今後は、育成と戦力構築を続けながら、今季ポストシーズンを戦った中核へ新たな戦力を加えるという、より明確な課題に取り組む。
「球団内部で採用してきた人材やコーチ陣を振り返ると、若い選手たちの成長につながっています。さらに、これまで獲得してきた選手の中にも、大きく成長した選手がいます」
ゲッツGMは今後について、こう続けた。
「ここまで到達する土台をさらに強くするためにも、球団へ新たな力を加える方法を引き続き探していきたいと思います」
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