マリナーズから世界へ!ワールドベースボールクラシックの候補選手は

December 12th, 2025

2026年ワールドベースボールクラシックに参加する選手に合わせ、今春のスプリングトレーニングでは投手と捕手が例年より早くキャンプインする。マリナーズでは最大で12人程度が大会に参加する可能性がある。すでに捕手のカル・ローリーがメンバーに名を連ねていたが、ランディ・アロザレーナも新たに加わった。

ア・リーグ西地区王者のマリナーズは、大会に最も多くの代表選手を送り出すチームの一つになりそうだ。

ウィンターミーティングでワールドベースボールクラシックの各国の監督とGMによるメディアデーが開催され、そこでマリナーズからの候補選手についても名前が挙がった。対象となったのは次の選手たちだ。

さらに、マリナーズからは複数のコーチ陣も大会に参加する見込みだ。

  • エドガー・マルティネス(打撃戦略ディレクター/プエルトリコ)
  • ボビー・マガヤネス(アシスタント打撃コーチ/メキシコ)
  • フレミング・バエズ(ブルペン捕手/ドミニカ共和国)

選手の参加可否はまだ審査中で、代理人や所属球団、MLB選手会、MLBと調整を進めている段階だ。ただ、その手続きは順調に進んでいるという。

マリナーズGMのジャスティン・ホランダーは「われわれは大会を強く支持している。素晴らしい大会だし、選手がしっかり準備できていれば問題ない。通常より1カ月早く始まる分、冬の間に必要な準備ができているかを確認できればと思っている」と話した。

大会に参加する投手と捕手は、参加しない野手よりも1週間早い 2月9日にキャンプインする予定だ。

過去の大会では、マリナーズは投手を送り出すことに慎重だった。準備期間がとても短い状態で、高い強度の試合に突入するためだ。たとえば2023年大会では、5年1億800万ドル(約167億円)の契約延長を結んだばかりだったルイス・カスティーヨをドミニカ共和国代表として出場させないことを選択。また、アンドレス・ムニョスもオフに足首の手術を受けたばかりだったため、メキシコ代表としての参加を見送らせた。一方で、マット・ブラッシュがカナダ代表として出場することは認めたが、前年から移行していたリリーフ専念を継続することが条件に付けられた。

「30球団すべてそうだと思うけれど、投手を代表に送り出すときは、どうしても(ああ…)という気持ちになる。それでもわれわれは大会を支持し、参加を後押ししている」と、ジェリー・ディポート編成本部長は語る。

ムニョスは2026年大会への参加に強い意欲を示しており、メキシコ代表GMのロドリゴ・ロペスによれば、すでに暫定ロースターに入っているという。ロペスは、2023年大会の準決勝で日本にサヨナラ負けした際、真っ先にムニョスの存在を思い浮かべたと語った。

「もしあの最終回でムニョスを投げさせられていたら、きっと結果は違っていただろうと思う。前回大会よりもわれわれのブルペンははるかに強力になっていて、彼こそがその中心になる選手だ」とロペスは振り返る。

ムニョスは、大会に参加する可能性のあるマリナーズ投手4人のうちの一人にすぎない。その中でも特に注目されているのが、オランダ代表として出場資格を持つジュランジェロ・サインチェだ。プロ初年度のサインチェは左右両腕を使う特異な状況の中でプレーし、日々ルーティンを調整しながらシーズンを過ごした。

「彼はわれわれの最優先リストに入っている。大きな未来がある選手で、ワールドベースボールクラシックがその飛躍の足がかりになれば素晴らしい。リスクはあるが、万全のケアを施していく」とオランダ代表団のピーター・クワケルナーク氏は語った。

バザードは今季、キャリア最多となる78回2/3を投げ、大きく飛躍。これでベネズエラ代表の有力候補に浮上した。

「彼は本当に冷静な投手だ。パニックにならず、何をすべきか常に理解している。代表に欲しいタイプ」と、2020年からアストロズのコーチを務めるベネズエラ代表監督オマー・ロペスは語る。

カナダ代表では、GMのグレッグ・ハミルトンと監督のアーニー・ウィットが、ジョシュ・ネイラーとマット・ブラッシュのメンバー入りに期待。ブラッシュは2023年大会でクローザーを務め、ネイラーは足首の怪我で不参加だったが、2017年大会ではプロスペクト(若手有望株)として代表入りしていた。ちなみにウィット監督は、元マリナーズのエース、ジェームス・パクストンに「現役復帰してほしい」とも働きかけているという。

野手では、フリオ・ロドリゲスが2023年大会でドミニカ共和国代表の中心として活躍。再出場の意欲も示している。現在ドミニカ共和国代表GMを務める元マリナーズのネルソン・クルーズは、シアトルのスター中堅手と定期的に連絡を取っていると語る。

「25歳で2度目の大会を迎えるが、彼はチームのリーダーにふさわしい。本人も前向きだし、ぜひ来てほしい選手」とクルーズ。

アローヨも昨年3月の予選でコロンビア代表を本大会出場に導いた主力の一人。今回も招集される可能性が高い。