ダイヤモンドバックスが最後にポストシーズンに進出した際、その快進撃はワールドシリーズで幕を閉じた。やり残した課題があったものの、その後2年はプレーオフ進出を逃した。
一方、ドジャースは歴史を塗り替えようとしている。ワールドシリーズ3連覇を成し遂げたチームは、歴史上ヤンキースとアスレチックスの2球団のみ。ドジャースは史上3球団目を目指している。
ドジャースが連覇を目指していた昨季、デーブ・ロバーツ監督(53)はチームに対し、「追われる側ではなく、追う者(ハンター)であれ」というメッセージを送った。今季も同様のメッセージだが、3連覇への挑戦に付きまとう雑音を遮断することに重点を置いている。今回選んだ比喩は「グレイハウンドになれ」というものだ。
ロバーツは「ただ前を見るだけだ。周囲の雑音はあるだろうが、私たちはブリンカー(目隠し)を外さず、集中し続けなければならない。隣に誰がいるか、誰が追いかけてきているかを気にする必要はない」と語った。
2023年の地区シリーズでドジャースに勝利したダイヤモンドバックスは、今季ドジャースに対抗したい。そのためには、開幕から2カ月間の厳しい日程を乗り切る必要がある。首位を射程圏内に捉え続けることができれば、エースのコービン・バーンズ(31)がオールスター戦の時期にトミー・ジョン手術から復帰する見込みのため、大きな補強となる。また、ともに肘の手術を受けた守護神のA.J.パウク(30)とジャスティン・マルティネス(24)もシーズン中に復帰する予定だ。
開幕戦について知っておくべき情報は以下の通り。
試合日程と視聴方法
ドジャースタジアムでの開幕戦は、現地26日午後5時30分(日本時間27日午前9時30分)に開始予定。全米放送のNBCとピーコックによる開幕ダブルヘッダーの一部として中継される。
放送対象地域外の全試合は、米国内ではMLB.TVでライブ視聴やオンデマンド視聴が可能。米国外の特定の国でもライブ視聴が可能。
ダイヤモンドバックスの予想スタメン
- (遊)ヘラルド・ペルドモ
- (二)ケテル・マルテ
- (右)コービン・キャロル
- (捕)ガブリエル・モレノ
- (三)ノーラン・アレナド
- (一)カルロス・サンタナ
- (指)ペイビン・スミス
- (左)ジョーダン・ローラー
- (中)アレク・トーマス
以上が開幕戦のスタメンとなることはほぼ確実だが、トレイ・ロブロ監督(60)は上位3人がキャロル、ペルドモ、マルテの組み合わせになると話すにとどめ、打順の詳細は明かしていない。ダイヤモンドバックスは昨夏のトレード期限にエウヘニオ・スアレス内野手(34)とジョシュ・ネイラー内野手(28)を放出したことで長打力不足が懸念される。しかし、チームは主軸不在だった昨季終盤も得点力を維持しており、十分な戦力が整っていると自信をのぞかせている。
ドジャースの予想スタメン
- (指)大谷翔平
- (右)カイル・タッカー
- (遊)ムーキー・ベッツ
- (一)フレディ・フリーマン
- (捕)ウィル・スミス
- (左)テオスカー・ヘルナンデス
- (三)マックス・マンシー
- (中)アンディ・パヘス
- (二)ミゲル・ロハス
ドジャースは球界屈指の強力な打線を誇る。タッカーの加入により、上位打線にさらなる厚みが増した。昨季27本塁打を放ったパヘスが下位を打つ可能性があることは、この打線の層の厚さを象徴している。ロハスはレギュラーシーズンでは主に左投手との対戦時に起用される見込みだが、ワールドシリーズでの活躍や、今季限りでの引退を控えていることを踏まえ、開幕戦での先発が濃厚だ。
先発投手
ダイヤモンドバックス:ザック・ギャレン(30)
過去の開幕投手:2023、24、25年
2025年成績:33試合、13勝15敗、防御率4.83
当初はメリル・ケリー投手(37)が開幕投手に指名されていたが、キャンプ序盤の腰のケガで調整が遅れたため、ロブロ監督はギャレンに白羽の矢を立てた。ギャレンは昨秋、クオリファイング・オファー(球団からFA見込みの選手に提示する1年契約)を拒否したが、オープン戦開始から4日後にチームと1年契約を結んだ。
ドジャース:山本由伸(27)
過去の開幕投手:2025年
2025年成績:30試合、12勝8敗、防御率2.49
2025年、山本はドジャースのエースとして台頭した。先発ローテーションで唯一、1度も先発を飛ばすことなく登板。ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票では、満票で選出されたポール・スキーンズ、次点のクリストファー・サンチェスに続き、3位に入った。
しかし、山本が真の輝きを放ったのはポストシーズンだった。リーグ優勝決定シリーズ第2戦とワールドシリーズ第2戦で、2試合連続の完投勝利を挙げた。ドジャースがワールドシリーズで挙げた4勝のうち3勝で勝利投手となり、シリーズMVPに選ばれた。
ダイヤモンドバックスの救援陣
昨季の救援陣は弱点だったが、2026年は改善が期待されている。ポール・シーウォルド(35)はこのオフに球速が上がっており、キャンプ開始直後に1年契約を結んだ。オープン戦での好投を受け、ロブロ監督は明言を避けているが、まずはシーウォルドが抑えを務めることになりそうだ。ケビン・ギンケル(32)、ジョナサン・ロアイシガ(31)、ライアン・トンプソン(33)の各投手が、守護神へつなぐ役割を担う。
ドジャースの救援陣
ドジャー・スタジアムに響き渡るトランペットの音色に備える時が来た。新加入のエドウィン・ディアス(31)がセーブシチュエーションでマウンドに上がる。九回をディアスが盤石に抑えることで、昨季大きく苦しんだ救援陣全体に好影響が及ぶことをチームは期待している。
タナー・スコット(31)はセットアッパーとして起用される見込みで、より相性の良い打者との対戦が可能になる。ドジャースは、スコットとブレイク・トライネン(37)が昨季の不振から脱却し、火消し役のアレックス・ベシア(29)とともに、より信頼できる勝ちパターンを形成することを望んでいる。
主な負傷者
ダイヤモンドバックス:ケリーは、バーンズ、パウク、マルティネスらとともに負傷者リスト(IL)で開幕を迎えることになり、投手陣のやりくりが課題となる。一方で、キャンプ序盤に右手の有鈎(ゆうこう)骨を骨折したキャロルは順調に回復。開幕戦には間に合う見込みだ。
ドジャース:開幕を前に負傷者リストはすでに厚みを増しており、先発のブレイク・スネル(33)、ギャビン・ストーン(27)、救援のブロック・スチュワート(34)、エバン・フィリップス(31)、ブラスダー・グラテロル(27)、ユーティリティーのトミー・エドマン(30)、キケ・ヘルナンデス(34)らIL入りしている。ヘルナンデスとフィリップスの2人は60日間のILでシーズンをスタートさせるが、その他の選手は最初の2カ月以内に復帰できる可能性がある。
好調な選手と不振の選手
ダイヤモンドバックス:ローラーは今キャンプのオープン戦で48打数16安打(打率.333)、4本塁打と振れており、外野への転向にも適応している。トーマスも打撃の調子が良く、ワールドベースボールクラシック(WBC)のブラジル戦で大活躍した。キャロルは手のケガの影響もあり、19打数2安打(打率.105)にとどまっているが、キャンプ終盤にかけて状態を上げている。
ドジャース:昨季成績を落としたテオスカー・ヘルナンデスと、ポストシーズンでOPS.211と低迷したパヘスは、自らの希望でオープン戦に数多く出場。今春のチームで最も好調な打者の部類に入っている。大谷は11打数3安打(打率.273)にとどまっているが、WBCでの活躍を見れば、状態が悪いわけではないことは明らかだ。アレックス・フリーランド内野手(24)は45打数5安打(打率.111)と精彩を欠いたが、ドジャースは指標の良さを評価し、開幕メンバーに加えた。
その他、ファンが知っておくべき情報
- 伝説の左腕クレイトン・カーショー(38)がドジャースタジアムに戻ってくる。マウンドではなく、解説者としてマイクの前に立つ。試合前に行われる現地での中継番組にボブ・コスタス氏とともに解説者として出演する。
- ドジャースは開幕戦で、2025年のワールドシリーズ優勝旗の掲揚式を行う。優勝リングの授与式は翌日に行われる予定だ。

