昨年11月、ドジャースはコミッショナーズ・トロフィーを地元に持ち帰り、青空の下で紙吹雪を浴びていた。しかし、王者はワールドシリーズ2連覇を祝うパレードの時には、すでに次の優勝へ目を向け始めていた。
昨季のドジャースまで、メジャーでは四半世紀にわたり、ワールドシリーズを連覇したチームがなかった。最後の3連覇も、1998〜2000年のヤンキースまでさかのぼる。
ドジャースは、3連覇を達成することはもちろん、その機会を得ること自体がいかにまれかを理解している。だからこそ、周囲の期待も雑音も大きくなるが、今はそれらをできる限り遮断し、3日(日本時間4日)から始まる戦いに向けて準備を進めている。
「今この時点で大きな目標ばかり考えていたら、何かを見失う。一日一日を大切にしていくしかない。もちろん、最終的な目標は理解している。でも、そこばかり見ていて、今に集中していなければ、その目標にはたどり着けない」と一塁手のフレディ・フリーマンは話した。
1903年にワールドシリーズが始まって以来、連覇は15例しかない。そのうち、3連覇以上を果たしたのはわずか4例。1936〜39年と1949〜53年のヤンキース、1972〜74年のアスレチックス、そして1998〜2000年のヤンキースだ。
つまり、ナ・リーグのチームで3連覇を達成した例はまだない。
「私たちは身をもって、連覇の難しさを学んでいる。3年続けるのは、さらに難しい。どのチームも私たちを倒しに来る。それは分かっている。だから私たちは、脇目も振らず、10月に11勝するためにできることをすべてやるだけだ」と編成本部長のアンドリュー・フリードマンは話した。
連覇を達成しながら3連覇を逃した10例のうち、翌年もワールドシリーズに進出したのは、1921~22年のジャイアンツ、1929〜30年のアスレチックス、1961〜62年のヤンキースの3例だけ。いずれも、リーグ優勝決定シリーズが創設された1969年の球団拡張より前のことだった。
その後、地区シリーズやワイルドカードシリーズが加わるなど、ポストシーズンが拡大を続けてきたことを考えれば、ワールドシリーズへの道のりはますます険しくなっている。
2連覇を達成しながら3連覇を逃したチーム
- 1992~93年ブルージェイズ: 1995年はア・リーグ東地区5位でプレーオフ進出を逃した(1994年はポストシーズン開催なし)。
- 1977~78年ヤンキース: 1979年はア・リーグ東地区4位でプレーオフ進出を逃した。
- 1975~76年レッズ: 1977年はナ・リーグ西地区2位でプレーオフ進出を逃した。
- 1961~62年ヤンキース: 1963年のワールドシリーズでドジャースに敗れた。
- 1929~30年アスレチックス: 1931年のワールドシリーズでカージナルスに敗れた。
- 1927~28年ヤンキース: 1929年はア・リーグ2位でワールドシリーズ進出を逃した。
- 1921~22年ジャイアンツ: 1923年のワールドシリーズでヤンキースに敗れた。
- 1915~16年レッドソックス: 1917年はア・リーグ2位でワールドシリーズ進出を逃した。
- 1910~11年アスレチックス: 1912年はア・リーグ3位でワールドシリーズ進出を逃した。
- 1907~08年カブス: 1909年はナ・リーグ2位でワールドシリーズ進出を逃した。
その目標に向け、ドジャースは世界一を見据えた陣容を整えてきた。2連覇を支えた主力の大半を残しつつ、FA市場の目玉だった右翼手カイル・タッカーと抑えのエドウィン・ディアスを獲得し、最大の補強ポイントを埋めた。トレード期限前には、サイ・ヤング賞を2度受賞したタリク・スクーバルをトレードで獲得し、もともと強力だった先発陣をさらに強化。球団最高の有望株であるホスエ・デポーラも昇格させた。ポストシーズンでは、ベンチから試合を動かす存在になり得る。
「今年は違う年で、違うチームだ。もちろん、同じ選手が多く残っているが、それでも、別のシーズンだ。直面する課題も違う。何が懸かっているのかは、私も選手たちも理解している。私にとって大切なのは、その重要性と目の前にある機会を意識しながらも、すでにある重圧をさらに増やさないよう、バランスを取ることだと思う」とデーブ・ロバーツ監督は話した。
ドジャースは、10月に勝ち抜くために何が必要なのかを深く理解している。歴代最多タイの14年連続でポストシーズンに進出し、過去6年で3度ワールドシリーズを制している。だからといって、最終目標を簡単に達成できるわけではない。それでも、修羅場の経験は他のチームとは段違いだ。
「プレーオフでは、試合ごと、シリーズごと、年ごとに、違う状況や場面を経験する。それは自分だけの糧になるわけじゃない。チーム全員が経験を積むことができる。そうすることで、どんな状況に直面したときも落ち着いて、『今はこれをやるべきだ』と思い出せるようになるんだ」とユーティリティープレーヤーのキケ・ヘルナンデスは話した。
再びポストシーズンに臨むドジャースは、今年も最後まで勝ち進むために、あらゆる経験を活かすだろう。
