ワールドシリーズ第2戦先発のラスムッセン、本来なら応援していたはずのブルワーズと対戦

October 24th, 2026

23日午後(日本時間24日)、アメリカンファミリーフィールドへ向かう前、ドリュー・ラスムッセン(31)と妻スティービーさんは、この不思議な巡り合わせをかみしめ、笑い合った。

「ワールドシリーズでブルワーズがほかの球団と対戦していたら、間違いなくブルワーズを応援していたよ」とラスムッセンは語った。

そう考えるのも自然だ。ブルワーズは2018年のMLBドラフト6巡目でラスムッセンを指名。右腕には当時、トミー・ジョン手術を2度受けた経歴があったが、球団は獲得に踏み切った。2年後にはミルウォーキーでメジャーデビューした。現在もブルワーズのベンチにいる多くの選手、コーチ、スタッフとつながりがあり、キャリア初期から温かく迎えたファンとの縁も続いている。

それなら、ナ・リーグ王者ブルワーズが球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指す中、応援したくなるのも不思議ではない。

そうだった。ラスムッセンはア・リーグ王者レイズの投手で、24日夜(日本時間25日)にアメリカンファミリーフィールドで行われるワールドシリーズ第2戦に先発し、古巣と対戦する。

「本当に特別ですごく楽しみな対戦だ。この試合を楽しみにしている」とラスムッセンは語った。

「彼らのファンや球団のこともうれしく思っている。でも結局、彼らが戦う相手は僕たちだ。僕たちもワールドシリーズで優勝したいと強く思っている」

ラスムッセンはここにたどり着くまで、異例の道を歩んできた。その歩みは、実は2017年にレイズからドラフト指名を受けたことから始まった。レイズはオレゴン州立大から全体31位で指名したが、肘の問題で契約には至らず、その問題は結果的に2度目のトミー・ジョン手術につながった。ラスムッセンはオレゴン州立大に戻り、その後ブルワーズへ加入。ミルウォーキーでメジャーのキャリアを始めた。

そして結局、レイズへ戻ることになった。

2021年5月21日、レイズは遊撃手ウィリー・アダメス(31)と右腕トレバー・リチャーズ(33)をブルワーズへトレードし、リリーフのJ.P.ファイアライゼン(33)とラスムッセンの2投手を獲得した。

当時、ラスムッセンはミルウォーキーのブルペンで実質的にシンカーとスライダーの2球種を中心に投げていた。5年後の現在、カイル・スナイダー投手コーチ(49)の指導で球種を増やし続け、圧倒的な投球レパートリーを築いた結果、メジャー屈指の先発投手の一人であることを証明している。

ラスムッセン夫妻はミルウォーキーで過ごした時間を大切にしてきた一方、レイズでも居場所を築き、息子レット君と娘ミラーさんを授かって家庭を築いた。

「結局、トレード先がここだったことに、これ以上ないほど感謝している。タンパベイで過ごした時間は僕にとって本当にかけがえのないものだ」とラスムッセンは語った。

「少し変な捉え方かもしれないけど、僕のキャリアで得た最大の幸運は、ミルウォーキー・ブルワーズがきっかけでもたらされた」

24日(同25日)、ラスムッセンはブルワーズ球団史上最大の偉業達成を阻むためにマウンドへ上がる。

レイズが22日(同23日)、ワールドシリーズ第1戦の先発にラスムッセンではなくニック・マルティネス(36)を起用すると発表した際には、やや意外な選択と受け止められた。ただ、判断理由の一つに、今季の大半と同じ中5日でラスムッセンを起用できる点があった。中4日ではなく、回復にもう1日、時間を使うことができる。

ラスムッセンはこれまでに肘の大きな手術を3度受けている。2023年にはインターナルブレース手術を受けてシーズンを途中で終え、2024年終盤に復帰した際にはリリーフに回った。レイズは現在も健康状態に細心の注意を払っている。今季はレギュラーシーズン30先発で172回を投げ、ポストシーズンでも3試合でさらに21回。自身の過去最多を大きく上回る投球回数に達している。

レイズは今月、そして今季を通してラスムッセンから最高の投球を引き出してきた。今後も同様の投球を期待するなら、回復期間を1日増やした方が可能性は高まると考えている。

「マウンドに上がる時には、万全の状態で、体の感覚も非常に良い状態でいてほしい」とケビン・キャッシュ監督(48)は語った。

「これまでのデータから、追加の1日が非常に大きな効果をもたらすと分かっている」

ラスムッセンにとって、慣れ親しんだ環境で投げられる点も追い風になりそうだ。今季2度目の先発はアメリカンファミリーフィールドで、ブルワーズを相手に5回を投げて2失点(自責点1)、8三振を奪った。メジャーで同球場より多くのイニングを投げている球場は、トロピカーナフィールド、ジョージM.スタインブレナーフィールド、ヤンキースタジアム、ロジャースセンターだけだ。

そして第2戦で本拠地の観客がどんな雰囲気をつくるかも、ラスムッセンには分かっている。もし自分がマウンドに立つ立場でなければ、おそらくその観客と同じようにブルワーズを応援していただろう。

「間違いなく、ものすごい熱気になると思う。ウィスコンシン(州)の人たちは、この試合を本当に楽しみにしているはずだ」とラスムッセンは大一番を心待ちにした。

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