【ブルージェイズ6-0レッドソックス】ボストン/フェンウェイ・パーク、7月25日(日本時間26日)
ブルージェイズにはまだ、本来の力を感じさせる瞬間がある。特にディラン・シースがこの日のような投球を見せれば、なおさらだ。
この日のレッドソックス戦は、攻守で文句なしの快勝だった。2026年のブルージェイズには、こうした試合が十分になく、この勝利で今季成績は48勝57敗となった。
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1.シースがレッドソックスを1安打完封
オールスターブレイク直前にサンフランシスコで見せた投球と同じように、再びデーブ・スティーブの記録に挑むのではないか。そう思わせるほどの内容だった。ブルージェイズの球団史でノーヒットノーランを達成した投手は、今もスティーブただ一人。惜しくも2人目となることはできなかったが、この日のシースは圧巻だった。六回にアンドリュー・モナステリオに二塁打を許したのみで、ブルージェイズの投手として今季初の完投を記録した。
ブルージェイズの投手による1安打完投は、2010年8月16日のショーン・マーカム以来。そのわずか8日前には、ブランドン・モローも17三振を奪った驚異的な投球で、同じく1安打完投を達成していた。
序盤は球速が心配された。普段は速球が97〜98マイル(約156〜158キロ)に達し、最速100マイル(約161キロ)を記録するが、初回は94マイル(約151キロ)を下回っていた。それでも、試合が進むにつれて徐々に球速は上昇。また、シースは状態を整えるまでの間も、球速を抑えた変化球でレッドソックス打線から空振りを奪い、試合を見事にコントロールした。
ア・リーグのサイ・ヤング賞争いは、依然としてシースとヤンキースのキャム・シュリットラーによる一騎打ちの様相を呈している。シースは今季113回1/3を投げ、防御率2.46、167奪三振を記録している。
2.評価上昇中:ジョージ・スプリンガー
スプリンガーは三回、左翼のグリーンモンスターをぎりぎり越える3ランを放った。最近は2025年の姿を取り戻しつつある。もちろん、ブルージェイズとしてはシーズンを通してこの状態でいてほしかったところだが、遅くても復調しないよりはいい。
スプリンガーは、現在のロースターで最も興味深いトレード候補の一人だ。ただし、各球団によって評価は大きく異なるだろう。基本的にはDHで、時折外野の両翼を守る程度に限られるため、獲得しても起用する場所がない優勝候補もいる。一方で、経験豊富なDHや代打要員を必要とする球団にとっては、その価値を十分に見いだせる。スプリンガーはアストロズ時代にワールドシリーズMVPを獲得しており、昨年10月にはマリナーズとのア・リーグ優勝決定シリーズ第7戦で本塁打を放ち、ブルージェイズの球団史に残る名場面を生み出した。
スプリンガーの価値は、表面上の成績だけでは測れない部分もある。経験や勝負強さを含め、数字以上の魅力を感じさせる。レッドソックスは獲得先として理にかなう優勝候補の一つだが、今後数日間も好調を維持すれば、関心を示す球団はさらに増えるだろう。
金銭面も重要な要素となる。スプリンガーは6年総額1億5000万ドル(約225億円)の契約最終年を迎えており、今季の年俸は2400万ドル(約36億円)をわずかに上回る。ブルージェイズが年俸の一部を負担する代わりに、より有望な若手選手を見返りとして獲得する形も考えられる。
3.ゆっくり、でも着実に復調するゲレーロ
ブラディミール・ゲレーロJr.は、ブルージェイズに先制点をもたらす左前へのライナー性のタイムリーを含め、4度出塁した。
試合前に取材へ応じたゲレーロは、期待を裏切るシーズンとなっている現状について語った。ファンに辛抱強く見守ってほしいと呼びかけ、残り57試合では何が起きてもおかしくないと強調した。
「メディアのことやトレード期限について考える前に、まずは自分もチーム全体も、もっと良いプレーをしなければならない。グラウンドを離れてホテルへ戻る時も、どうすれば自分たちが良くなれるのか、そればかりを考えている」とゲレーロは語った。
今季わずか6本塁打にとどまっているだけに、こうした打球がフェンスを越えるようにならなければ、ゲレーロが本当の意味で復調したとは言えない。それでも、この日の内容に文句をつけることはできない。ジョン・シュナイダー監督が試合前に語ったように、苦しいシーズンを送る中で、ゲレーロがチームメートに「進むべき道を示す」ことが重要だ。
