ブルワーズの先発ローテーションの現状を考えると、エースのフレディ・ペラルタが登板する試合は、他の試合よりも重みがある。「絶対に勝たなければならない試合」と言ったら大げさかもしれないが、今のチーム状況では、それに近い雰囲気が漂っている。
「実質、先発できる投手は1.5人しかいないような状態だ」とブルワーズのパット・マーフィー監督は語るが、その「一人」は、もちろんペラルタだ。
第5戦までもつれたカブスとのNLDSで、ペラルタは第1戦と第4戦を任された。今回の7戦制NLCSでは第2戦に登板する予定だが、シリーズが第5~7戦までもつれた場合、中4日で再び登板が可能になる。
プレーオフの歴史を振り返ると、7戦4勝制のシリーズで初戦を取ったチームがシリーズに勝利した確率は64.9%。第1戦と第2戦を落としたチームが、そこから逆転でシリーズを制したケースは93回中わずか15回(16.1%)しかない。ブルワーズは2連敗で後がなくなる展開はなんとしても避けたいところだ。
「フレディ(ペラルタ)が投げるときは、勝てるチャンスがあると信じてる。すばらしい投手だし、きっと僕たちに勝利の可能性をもたらしてくれるはず」とブルワーズのベテラン、クリスチャン・イェリッチは語った。
チームは、今季サイ・ヤング賞投票に活躍を見せたペラルタに、長いイニングの登板を期待している。
ルーキーのジェイコブ・ミジオロウスキーは中継ぎとして重要な場面で起用されており、ホセ・キンタナはふくらはぎのケガから復帰したがまだ球数制限がある。第1戦でオープナーのアーロン・アシュビーの後を受けて4回無失点を投げたクイン・プリースターは、まだ信頼を勝ち取っている途中の段階。ブランドン・ウッドラフは右広背筋の負傷でNLCSのロースターから外れた。もちろん、マーフィー監督は、ミジオロウスキーの先発起用について、「正直まだ分からないが、先発の可能性もある」と否定はしていない。
ブルワーズはNLDSで2度、そしてNLCS第1戦でも「オープナー」を起用。プリースターはカブスとの第3戦で先発したが、2死でノックアウトされ、キンタナがプリースターの後を受けて3イニングに登板。ミジオロウスキーは第2戦で3イニング、第5戦の勝利試合では4イニングを投げている。
「フレディ(ペラルタ)が俺たちを引っ張ってくれている。フレディの登板試合は全部勝たなきゃいけない。あとは寄せ集めでなんとか形にすればいい。でもフレディがバスを運転してくれれば、遠くまで行ける」と先発のウッドラフはNLDS第1戦での勝利後に語った。
今季、29歳のペラルタは17勝6敗、防御率2.70、176回2/3で204三振、66与四球の成績をマーク。特に本拠地では17先発で防御率1.77、91回2/3で108三振と圧倒的な数字を残している。またドジャース相手には今季2試合で2勝0敗、防御率3.27だ。
NLDSでは、キャリアの中で最も対戦の多いカブス相手に9回2/3を投げて15三振、計5失点と奮闘。敵地リグレーフィールドでの第4戦では、観客から「フレッディ!フレッディ!」という挑発的なチャントが響く中、4回3失点の内容だった。
ドジャース戦に対して、先発の柱ペラルタは「新しいチャレンジだね。でも僕にとっては、どの試合も同じように捉えることが大事。シンプルに考えて、一人ひとりの打者、1球ごとに集中する。そうすることで、僕は一番自分らしく投げられるから」とリラックスした表情で話した。
ペラルタが役割を果たしてくれれば、投手起用も楽になる。
「これからも、パッチワークのような『つぎはぎ』でやっていくしかない。それがうちのやり方さ。(クリスチャン・イエリッチ)は、うちを『寄せ集めのおもちゃコレクション』なんて言うけれど、DFA(戦力外)になった選手もいれば、トレードされたり、厳しい道を歩んできた選手もいる。でも、今は『総力戦』なんだ。みんな何でもやる覚悟ができてる。それも、カッコいいなと思っているよ」と指揮官は前向きに締め括った。
