パドレス、キャニングとマルケス獲得でローテに厚み加える

February 14th, 2026

パドレスの先発ローテーションの後半部分の輪郭が見えてきた。

パドレスが14日、右腕グリフィン・キャニングヘルマン・マルケスとの契約に合意したと関係者が報じた。球団からの正式発表はまだなく、メディカルチェックを経て正式に契約を結ぶ見込みだ。これに先立ち、ニック・カステヤノスとも合意しており、打線の補強も進めていた。

キャニングは昨年6月に左アキレス腱断裂でシーズンを終えたが、それまでは6年のキャリアで最高と言えるシーズンを過ごし、16先発で防御率3.77を記録した。

一方のマルケスはロッキーズで10シーズンを過ごしたが、トミー・ジョン手術の影響で2023年と24年の大半を欠場。復帰後初のフルシーズンとなった25年は26先発で防御率6.70だった。マルケスはすぐにローテーション最後の1〜2枠を争う競争に加わる見込みだ。キャニングもいずれはそこに加わるが、復帰時期は不透明で、開幕に間に合わない可能性もある。

キャニングの台頭

2025年はキャニングにとって大きな転機となった。前年はエンゼルスで32試合(31先発)に登板し、6勝13敗、防御率5.19と苦戦。メッツは環境の変化を必要としていた右腕に賭け、再起の機会を与えた。

キャニングは新天地で球種を一新。スライダーとチェンジアップを改良し、より鋭い変化を加え、それらを積極的に活用した。

また、カウント序盤に変化球を投げ、終盤に速球を使う投球も増えた。スライダーは空振り率33.5%を誇る決め球となり、改良されたチェンジアップに対して相手打者は打率.196に抑えられた。

強い打球を許す場面も多く、ハードヒット率45.7%は下位11%だったが、ゴロを打たせる場面が多く、ゴロ率51.6%はキャリア最高となった。

2017年のドラフト2巡目でエンゼルスに指名されたキャニングは、2年後に22歳でメジャーデビュー。当時は高い評価を受けた有望株だったが、アナハイムでは期待通りの結果を残せず、5シーズンで防御率4.78に終わったのちトレードされた。

マルケスは2023年以前の姿を取り戻せるのか?

もし復活すれば、パドレスにとって面白いローテーションの一角となる。確かに昨年は不振に苦しんだが、手術から2年が経過し、今年からは、投手有利なサンディエゴで投げることになる。

パドレスは同地区で10シーズン対戦してきただけに、マルケスを熟知している。パドレスを相手に挙げた11勝は、どの球団よりも多い。

手術前のマルケスは球界屈指のタフネスを誇り、2017年から22年までほぼフル回転で先発を務めた。21年にはオールスターにも選出され、打者有利で知られるクアーズ・フィールドを本拠地としながら、ロッキーズでの10年間で防御率4.67を記録した。

全盛期のマルケスは鋭いスライダーを武器に芯を外し、ゴロを量産する投手だった。投手コーチのルーベン・ニーブラが思い描くのは、まさにこの姿のマルケスだ。

ローテーションの現状

ローテーション前半はニック・ピベッタ、マイケル・キング、ジョー・マスグローブの3人で固まっている。残る2枠を巡り、マルケス、ランディ・バスケス、マルコ・ゴンザレス、トリストン・マッケンジー、JPシアーズ、マット・ウォルドロンが争う。

健康であればキャニングもその競争に加わる見込みだ。アキレス腱断裂からの回復過程にあり、2026年シーズン開幕には間に合わない可能性もあるが、むしろパドレスの都合に合う可能性もある。

マスグローブとキングは負傷の懸念が付きまとう。マスグローブはトミー・ジョン手術からのリハビリで昨季を全休。キングも2025年は神経系の問題と膝の負傷に悩まされ、15先発にとどまった。

キャニングが開幕に間に合わなかったとしても、他の選手が負傷した場合や後半枠の候補が結果を残せなかった場合など、必要なタイミングで戦力となる可能性がある。

サンディエゴの次の一手は?

12日(日本時間13日)、GMのA.J.プレラーは先発投手の補強ともう1人の打者獲得を望んでいると語り、そのどちらも達成した。

キャニングとマルケスがローテーション候補を厚くし、カステヤノス(さらに週初めに契約したミゲル・アンドゥハーも加わる)が必要だった打力を補った。現時点でロースターに目立った穴はなく、財政的にもそこまで余裕はないとみられる。

では、これが2026年のパドレスの完成形なのか。

プレラーが指揮を執る以上、オフシーズン終了を断言するのは危険だ。過去にはスプリングトレーニング終盤に大きな動きを見せたこともある。ただし少なくとも今年は、必要に迫られての動きはないだろう。この補強で、パドレスはかなり完成度の高いチームを整えたと言える。