【ホワイトソックス0-2ガーディアンズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、10月10日(日本時間11日)
クラブハウスにガーディアンズの選手、コーチ、スタッフ、球団フロントが集まった。中央にはスティーブン・ボート監督(41)。全員が指揮官を囲むように輪を作った。
祝勝会を始める前、まずボート監督が選手たちに語りかけた。
クラブハウスの空気は、6日前とはまるで違っていた。ホワイトソックスとのア・リーグ地区シリーズ(ALDS)で2連敗を喫し、シーズン終了まであと1敗に追い込まれた時は重苦しい空気に包まれていた。この夜、静けさは長く続かなかった。
「崖っぷちからだ! 負けたら終わりの試合を3連勝! みんな最高の戦いをした。今季ずっと、俺たちは結果を出し続けてきた。誰も俺たちを評価していない。あと8勝だ!」
ボート監督が声を張り上げた。
スピーチにはまだ続きがあったかもしれない。しかし次の瞬間、シャンパンが一斉に飛び交い、クラブハウスは歓喜に包まれた。
5日(同6日)の時点で、ガーディアンズはシーズン終了まであと1敗に追い込まれていた。それから5日。今度はワールドシリーズ進出まであと4勝に迫った。
ガーディアンズは10日(同11日)、ホワイトソックスに2-0で勝利し、ALDSを突破。12日(同13日)夜にトロピカーナフィールドで開幕するア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)でレイズと対戦する。
しかも、歴史的な逆転突破だった。5戦制のポストシーズンで最初の2試合を落とした後、3連勝してシリーズを制した史上11チーム目。2017年にクリーブランドで同じ逆転劇を演じたヤンキース以来、9年ぶりとなった。
地区シリーズに限れば、0勝2敗から3連勝したチームはガーディアンズが史上9チーム目。リーグ優勝決定シリーズが5戦制だった時代にも、2チームが同じ逆転を成し遂げている。
「このチームを象徴するのは粘り強さです」と、クリス・アントネッティ編成本部長(52)は語った。今季を通して、何度もそれを証明してきました。崖っぷちに追い込まれても、選手たちは一度も疑うことなく、最後まで勝つ方法を見つけました」
ガーディアンズは、苦境に追い込まれるほど力を発揮してきた。2025年には歴史的な追い上げでア・リーグ中地区を制覇。今季もレギュラーシーズン残り6週間で5.5ゲーム差を逆転し、ホワイトソックスを抜いて地区連覇を達成した。
そして今回のALDSでも、再びホワイトソックスを追い抜いた。
「気持ちは、はっきりしていましたし、自分たちなら逆転できると分かっていました。最初の2試合に負けましたけど、残り3試合で取り返せると信じていました。自分たちの野球をすれば逆転できる。その意識を持つことが大事でした」と三塁手ホセ・ラミレス(34)は球団通訳を介して語った。
背番号11の存在は欠かせなかった。ラミレスがいなければ、ガーディアンズのシーズンはすでに終わっていたかもしれない。
ラミレスのレギュラーシーズンは、6月に受けた左手有鉤骨の手術に大きく左右された。現在もその影響は残っており、10月のポストシーズンでどこまで力を発揮できるかは不透明だった。
ガーディアンズが連敗した第1、2戦では6打数無安打。それでも第3戦から第5戦の3連勝では12打数5安打、二塁打1本、2本塁打、7打点と一変した。第5戦でも二回に2ランを放ち、ガーディアンズに決勝点をもたらした。
「この世で絶対に疑わない選手を1人挙げるなら、ホセ・ラミレスです。彼は強い意志で、チームの勝利に貢献する方法を見つけてくれました」とアントネッティ編成本部長は語った。
ボート監督も「大舞台で結果を出す選手です。米野球殿堂入りするような選手は、必要な時に力を発揮します」とたたえた。
救援左腕エリック・サブロウスキー(28)は「もう銅像を建てろよ」と言い切った。
もちろん、勝利はチーム全体でつかんだものだった。
ウィリアムズは、第4戦を緊急救援で締めた2日後に先発し、5回2/3を無失点、12三振の快投。球団の歴史に残る投球となった。
守護神ケイド・スミス(27)は、第3、4戦で計50球を投げていた中、第5戦でも1回2/3を無失点に抑えてセーブを挙げた。
ウィリアムズ、サブロウスキー、ハンター・ガディス(28)、スミスの4投手で計21三振。レギュラーシーズン、ポストシーズンを通じた9イニング制の試合でMLB新記録を樹立した。
ガーディアンズはこれまで、負ければ敗退となる一戦で苦しんできた。第5戦前までの通算成績は2勝9敗だった。
それでも1、ファンの記憶に長く残る勝利をつかんだ。そして戦いはまだ続く。ALCSでは、レギュラーシーズンでア・リーグ最高勝率を記録したレイズが待つ。
あと4勝でワールドシリーズ進出となる。
「選手たちは本当に粘り強い。毎晩、自分たちが勝つと信じています。ALCSでは何が起きてもおかしくありません。彼らを本当に誇りに思います」とボート監督は次戦に向かう。
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