ドジャースは今季も例年通りの状況に陥っている。
先発投手のタイラー・グラスノーが ブレイク・スネルに続き15日間の故障者リスト入りした。両選手とも肩の炎症で、復帰時期は未定だ。
4月は主に週1回の先発投手4人で戦い、必要に応じてスポット先発やブルペン投手を投入して凌いできたが、5月は厳しい戦いが予想される。
4月は6試合以上の連戦がなかったが、5月の休養日はわずか4日で、しかも10日間で10試合を戦う日程が控えている。
先発投手がフル稼働していれば6人ローテーションも可能だったが、現状その余裕はなく、なんとかやりくりしなければならない。
佐々木が中5日で登板できるか
ここまで先発投手は全員、週1回の登板で、日本のプロ野球時代からこのスケジュールになじんでいる山本と佐々木、またグラスノーとメイには負担が少なくプラスに働いていた。
しかし連戦が続く場合、これを維持するのはかなり難しい。
山本は昨年、中5日で11回登板しているが、ルーキーの佐々木が中5日で投げられるかは疑問符がつく。チームが5月を乗り切れるかどうかは佐々木次第という見方もできる。
「連戦数を考えると登板間隔を短くするのは熟考が必要だ」とデーブ・ロバーツ監督は慎重な姿勢をみせる。
ベン・カスパリウスの先発起用
先発をカバーする有力候補はカスパリウスだ。
主力ロングリリーフの右腕はグラスノーが肩の負傷で降板後に緊急登板し、3回2/3を54球で無失点(いずれもシーズンハイ)で切り抜けた。
カスパリウスは春先からブルペン起用を想定した準備をしてきた。グラスノーの負傷まで26歳右腕を先発ローテーションに入れる話はなかったが、ロバーツ監督はその可能性を認めた。
ほかにもロブレスキー、ナック、ミラーの投手陣がマイナーで控える。スポット先発のほか、カスパリウスが先発ローテーションに昇格した場合、3人のうちの1人がロサンゼルスのブルペンでロングリリーフの役割を担う可能性もある。
大谷翔平の早期復帰
開幕時点で先発に厚みがあったため、大谷の投手起用を遅らせてきた。事態は変わったが、それでもチームは二刀流の復帰を急がせる予定はない。
「ブランドン・ゴームスGMの発言通り、翔平は別扱いだ。他の投手の状況が翔平に影響することはない」とロバーツ監督は明言した。
チームの最大の目標は全員がシーズン終盤、もしくはポストシーズンで勝ち進むために貢献できるように万全の体制を整えることだ。大谷だけではなく、スネル、グラスノウ、クレイトン・カーショウなど、リハビリ中のドジャース投手全員に対し、完全回復までチームは時間をかけていく予定だ。
※この記事は、ドジャース番記者のビート・ニュースレターから抜粋したものです。
