カブスはオフシーズンを通してブルペン陣の補強を着実に進めており、その補強は今後も続く見込みだ。シカゴのサウスサイドに位置するホワイトソックスも活発に動く中、ノースサイドのカブスが新たに補強したのは、今季レンジャーズのブルペン陣で密かに活躍していた優秀な選手だ。
カブスは23日(日本時間24日)、救援右腕ジェイコブ・ウェブと2027年の球団オプション(球団側に選択権のある1年契約)を含む1年契約で合意したと発表した。
この契約を最初に報じた「ジ・アスレチック」によれば、ウェブのサラリーは1年150万ドル(約2億3000万円)プラス出来高と伝えている。そして、2027年の球団オプションは250万ドル(約3億8000万円)に出来高が付くようだ。
今オフ、カブスはレンジャーズのブルペン陣から多くの投手を引き抜いており、ウェブの前にもフィル・メイトン(球団オプション付きの2年契約)、ホビー・ミルナー(1年契約)を獲得していた。それ以外にも救援左腕ケイレブ・シールバー、そしてスイングマン(先発と救援の兼任)のコリン・レイとも再契約を結び、さらにマイナー契約でも実績のある救援右腕コリン・スナイダーを補強した。
ウェブは今季、レンジャーズで55試合(66イニング)を投げ、防御率3.00をマーク。これまでブレーブス、エンゼルス、オリオールズ、レンジャーズを渡り歩き、MLBでの6シーズンで通算防御率2.99、ERA+138(100が平均)を残している。2021年にはブレーブスで世界一も経験した。
32歳の右腕は平均93.4マイル(150キロ)のフォーシーム、80マイル半ば(135キロ前後)のチェンジアップ、そして平均82マイル(131キロ)のスイーパーを投じる。今季、ウェブの被打率は.202を記録し、最も頻繁に投げるフォーシームでは被打率.186、被長打率.289とさらに優秀な数字だった。
さらに、弱い打球を打たせるのも得意で今季のハードヒット率34.6%(通算でも34.7%)はMLBの上位11%に入る高水準だった。加えて、平均打球速度86.6マイル(139キロ)はMLBの上位5%に値する。
ベサンコートがマイナー契約で復帰
また、カブスはベテラン捕手クリスチャン・べサンコートをマイナー契約で復帰させることに合意した(正式発表はしていない)。カーソン・ケリー、ミゲル・アマヤ、モイゼス・バレステロス(球団2位の有望株、球界53位の有望株)を擁するカブスの捕手陣にとって、経験豊富なバックアップとなるだろう。ベサンコートはこれまで8シーズンで6球団を渡り歩き、カブスには2024年に在籍経験がある。
ベサンコートは2024年夏の在籍期間で24試合に出場し、打率.281、OPS.814をマーク。特に8月28日のパイレーツ戦では、球団史上10度目となる本塁打、二塁打を記録しながら少なくとも7打点を挙げる大活躍でチームを勝利に導いた。

