岡本和真からメジャー初本塁打が飛び出した。
アスレチックス戦の四回、右中間へ420フィート(約128メートル)の一発。高々と上がった打球は伸び続け、そのままスタンドへと吸い込まれた。歓声に包まれる中、ブルージェイズのダグアウトにも大きな笑顔が広がった。
待望の一発を見届けると、真っ先にダグアウトから飛び出したのはブラディミール・ゲレーロJr.だ。メジャー初本塁打の岡本を、誰よりも先に迎えようと笑顔が弾けた。
いつもなら、“ホームランジャケット”を手渡すのはゲレーロJr.の役目だが、この日は直前の回に移籍後初アーチを放ったヘスス・サンチェスにその大役を託した。
自らはネクストバッターズサークル付近で待ち構え、本塁へ戻ってきた岡本を笑顔で迎える。2人はおなじみのハンドシェイクを交わし、静かに一礼。祝福の瞬間を分かち合った後、岡本は初めてジャケットに袖を通した。
岡本はここまで、圧倒的な順応力を示している。新たな環境や投手陣にも動じることなく、開幕戦では3度出塁し、アンドレス・ヒメネスのサヨナラ打で決勝のホームを踏んだ。守備でも安定感を発揮しており、首脳陣の評価も上々だ。
ファンの熱量も日に日に高まっている。球団のSNSに「岡本和真」の名前が投稿されるだけで大きな反響を呼び、スタジアムの内外で常に多くの視線を集めている。日本で築いてきた実績と存在感が、トロントでも着実に認識され始めている。
シュナイダー監督も「彼がどれほどの存在か、まだ知られていない部分もあるが、われわれは分かっている」と語り、その影響力の大きさを強調した。
開幕戦は7番、2戦目は2番、そしてこの日は5番と、起用法にも柔軟性が見られる。打線の中でさまざまな役割を担いながら、確かな存在感を示している。
日本では通算248本塁打、6年連続30本以上を記録した長距離砲。その一発が、ついにメジャーでも刻まれた。ここから、新たな物語が始まる。
