コナー・グリフィンは、このスプリングトレーニングでメジャー級の実力を何度も見せている。しかし、忘れてはならないのは、まだ19歳ということだ。
パイレーツは、球界No.1プロスペクト(有望株選手)を評価する上で、常にこのバランスを意識している。ここ数週間だけでもハイライト映像が作れるほどのプレーを見せているが、まだ多くを学ぶ必要のある10代の選手でもある。
「毎日、少しずつ取り組みながら、どうすればより良い選手になれるかに集中している。このチームにいるとそれがすごくやりやすい。毎日勝つためにプレーしているし、競争するのは本当に楽しい。今やっていることをさらに磨いていくだけだよ」とグリフィンは語る。
ここで、グリフィンがこの春すでに証明した実力と、まだまだ未知数の可能性を整理してみよう。
証明した実力
パワー
グリフィンはそのパワーをすぐに証明した。2月24日のレッドソックス戦(グレープフルーツリーグ3試合目)で440フィート(約134メートル)弾を含む2本塁打をマークした。
しかもその特大本塁打は、レッドソックスのセス・マルティネスが投じた時速78.8マイル(約127キロ)のスイーパーを捉えた一発。今年のスプリングトレーニングで80マイル未満の球を440フィート以上飛ばした選手はグリフィンだけだ。**.**
昨季のMLB全体でも、その条件を満たしたのは8人のみで、その中にはマイク・トラウト、大谷翔平、オニール・クルーズ、ブレント・ルーカーらスター選手が含まれている。
さらに注目すべきは打球速度で、111.2マイル(約179キロ)は今春のパイレーツで2番目に速い打球となっている(1位はオニール・クルーズの111.4マイル)。11日(日本時間12日)時点で、打球速度100マイル以上の打球を7本記録しており、これはニック・ヨークと並んでチーム最多だった。
スピード
グリフィンは昨季、マイナー3階級で122試合に出場し65盗塁している。この春はまだ盗塁こそないが、スピードに疑いの余地はない。
Statcast(スタットキャスト)では秒速30フィート以上(約9.14メートル)がエリートレベルとされるが、グリフィンはすでに3回その数値を記録している。この春、同じ数値を一度でも記録したパイレーツの選手はロニー・ホワイトJr.だけ。
5安打のうち3本が本塁打ということもあり、走塁を見せる機会は多くないが、9日のヤンキース戦ではその脚力を発揮。三回の2点二塁打で、本塁から二塁まで8.07秒で到達した。
「打った瞬間にすぐスタートして、二塁まで行こうと全力で走った。いい感触だったよ。スピードは自分の武器の一つだし、それで二塁打になって得点につながったのは気持ちよかった」とグリフィンは振り返った。
未知数の可能性
一貫性
実際に今春を通して安定しているのか、していないのかを問うつもりはない。そもそもサンプル数があまりにも少なく、結論を出すことはできない。ただ、グリフィンが開幕をメジャーで迎えるにせよ、3Aで迎えるにせよ、パイレーツがシーズンを通して注視していくポイントだろう。
実際、今後グリフィンが重点的に取り組むべき点について問われたドン・ケリー監督は、次のように語った。
「日々の一貫性だと思う。私たちは“プロセス”という言葉をよく使うが、19歳ではそれが何なのかまだ分からないだろう。彼自身もそれを理解しようとしているし、私たちもその手助けをしている。打撃、守備、走塁とどれも良い仕事をしているし、今はそのプロセスを理解しながら成長していく段階にある」
その一例としてケリーは、グリフィンが試合中に修正を加えた点を評価した。序盤に追いかけていた外角のスライダーを、試合の途中から見送るようになった。次のステップは、その修正をさらに早く行えるようになることである。
ケリーはこう続けた。
「試合の途中で修正できたのは素晴らしいし、それ自体が難しい。今後は打席の中で、より早く修正できるようになっていくだろう」
守備面でも、一貫性は重要な課題になる。
当初は遊撃と中堅で併用する可能性も考えられていたが、昨季のデビューシーズンで十分な守備力を示し、主に内野で起用されるようになった。実際、昨季は遊撃で88試合に先発し、中堅は15試合のみだった。
キャンプ序盤には、2本塁打を放った2月24日の試合で平凡なゴロを悪送球するなどのミスもあった。それでも、広い守備範囲と強肩という持ち味は随所で披露している。
メジャー級投手との対戦経験
これも時間と経験を積むことでしか得られない。
2024年のMLBドラフトで全体9位指名を受けた際、グリフィンの打撃について唯一指摘されていた懸念は、コンタクト能力だった。
しかし、昨季はマイナーの各レベルで結果を残し、その評価を覆しつつある。1A、ハイA、2Aのすべてで打率.325以上、OPS.930以上を記録。それでもハイAより上のレベルでは21試合しか経験がなく、3A以上ではまだプレーしていないため、メジャー級の投手と対戦した経験はまだ多くない。
9日の試合でマックス・フリードと対戦し、2打数無安打、1三振に終わったグリフィンはこう語った。
「マックス・フリードのような投手と対戦できる経験は、結果に関係なく自分の成長につながる。ああいうハイレベルな投手から学べる小さなヒントがたくさんある。それを次の日に生かして、次に対戦する投手をどう攻略するか考えていく」
