【パドレス8-3ブレーブス】アトランタ/トゥルーイストパーク、7月21日(日本時間22日)
トレード期限まで2週間を切ったが、パドレスは依然として方針を決めかねている。買い手になる可能性も、売り手に回る可能性もある。その両方を組み合わせることも、どちらも選ばないことも考えられる。
A.J.プレラーGMが先日語ったように、「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」。
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少なくともこの日の戦いを通して、パドレスは補強に動くべき理由を自ら示した。いくつかの戦力を加えれば、ナ・リーグのワイルドカード争いで浮上できるかもしれない。そんな優勝争いをするチームとしての可能性を見せた。
この日の一戦を3つのポイントから振り返る。
1.スターたちが本来の姿を取り戻し始める
マニー・マチャドは2本塁打を放った。フェルナンド・タティスJr.の本塁打は1本だけだったが、スタットキャストの推定飛距離474フィート(約144メートル)を記録し、今季MLB最長の一発となった。ジャクソン・メリルも本塁打を含む2安打を記録した。
パドレスを代表するスターたちが、その名にふさわしい活躍を見せた。そして、それは次第に珍しい光景ではなくなりつつある。
「そのために俺たちは高い給料をもらっているんだ。そのためにここにいる。みんなが自分たちに期待しているのもそこだ。それをやるのが当然だし、理由なんてそれだけだ。至ってシンプルな話さ」とタティスは言った。
タティス、マチャド、メリルはいずれも開幕から調子が上がらず、それがチームの打線がシーズン最初の約2カ月半にわたってMLB最低クラスに低迷した最大の理由だった。
「主力が何人も同時に打ち始めれば、そう簡単には負けないよ。それが勝つための、ごく当たり前の必勝法さ」 とメリルは語った。
しかし最近はどうだろうか。長打力こそやや物足りないものの、タティスはここ2カ月ほど本来の打撃を取り戻している。マチャドも復調し、直近1カ月のOPSは1.000を超えている。
そして今、メリルもその流れに加わった。19日(日本時間20日)に2本塁打を放つと、この日にも一発を記録した。しかも、好調を示す内容は本塁打だけではない。初回には逆方向へ安打を放ち、五回には粘って四球を選んだ。調子が良い時のメリルに見られる打撃だ。
2.チームの意思を示す勝利
パドレスの勝利から30分後、ゼネラルマネージャーのA.J.プレラーは携帯電話を手にとり、トゥルーイスト・パークの外野を歩き回っていた。今年もまた、そういう季節がやってきた。
もちろん、たった1試合でプレラーのトレード期限に向けた方針が変わるわけではない。しかし、もしパドレスが今回のような勝利をあと数回積み重ねることができれば、それは確実に展開を変えうるはずだ。
最近の苦戦にもかかわらず、パドレスは直近でワイルドカード争いの差を実際に縮めている。プレーオフ進出の当落線上にいる他のチームの多くも同様に苦しんでいるからだ。パドレスは現在、最後の枠を争うダイアモンドバックスとパイレーツにわずか2ゲーム差まで迫っている。
「私はこのチームを信じている」と試合前、スタメン監督は語っていた。
「チームのポテンシャルは分かっている。今の自分たちは本当に紙一重のところにいるんだ。1敗するごとに遠のいてしまったように感じるかもしれないが、実際にはそこまで離れてはいない」
指揮官の発言はトレード期限を意識したものだ。プレラーGMが考えうるあらゆる方向へ動くための説得力ある理由は揃っている。しかし、スタメンはこのチームを、今まさにプレーオフで戦える陣容だと見なしている。
もちろん、活躍したのはその3人だけではなかった。パドレスは打線の上位から下位まで幅広く得点に貢献し、計13安打を記録。前日の悔しい敗戦から立ち直った。19日のロイヤルズ戦では19得点を挙げており、打線の勢いが続いている。
打線がさらに得点力を高めれば、トレード期限でプレラーGMが買い手に回る決断を下す大きな後押しとなる。現時点で最も明確な補強ポイントは先発ローテーションだが、打線が役割を果たさないのであれば、先発投手を補強する意味は薄れてしまう。
だが最近の打線は、その役割を果たしている。
3.ようやく投打がかみ合う野球
パドレスは今季、この日のような試合をあまりできていなかった。先発ローテーションの不安定さ、波の大きい打線、負担が溜まったブルペンに加え、投打がうまくかみ合う試合そのものが少なかった。
この日の戦い方こそ、本来あるべき姿だった。打線は先制すると、その後も追加点を奪った。十分な援護があったことで、先発のウォーカー・ビューラーは余裕を持って投げることができ、六回まで登板してブルペンの消耗を抑えた。ビューラーがピンチを招くと、松井裕樹が後を受けて切り抜けた。
パドレスのブルペンは今季、すでに大きな負担を強いられている。その原因は先発陣の苦戦だけではない。打線が十分なリードを作れず、僅差の試合で主力の救援投手を投入しなければならない展開があまりにも多かった。
少なくとも負傷中の投手が何人か復帰するまで、パドレスが現在の戦力で勝ち続けるには、この日のように投打がかみ合う試合を増やす必要がある。
「このチームにどれだけの実力があるか、なんて疑う余地もなかった。攻守の両面でどん底を味わったが……これだけの力があるんだ、同じくらい熱く燃え上がることだってできるはずさ」 とビューラーは語った。
