トラウト完全復活へ、目指すは”エリート級”のトップスピード

March 1st, 2026

今のマイク・トラウトの目標の一つはスピードだ。左膝の手術から復帰し、万全のコンディションで臨む今季は、全盛期に記録していた時速30フィート(約9.1メートル/秒)を目標にしていると明かした。スタットキャスト(Statcast)ではそれが“エリート級”のスプリントスピードとされている。

その目標が決して不可能ではないことを早速示している。28日のダイヤモンドバックス戦では、時速29.9フィート(約9.1メートル/秒)を記録し、健在ぶりを示した。これは2024年4月下旬に左膝の半月板を損傷して以降最速であり、本人も好材料と受け止めている。

昨季より約5ポンド(約2.3キロ)体重を落としたトラウトはこう語った。「すごく調子がいい。数字も見たよ。うん、本当にいい感じだ。……29.9? へえ。30に届かせるよ。まだ余力がある。でも29.9はちょっと驚いたね」

カート・スズキ監督も試合後にその数字を耳にし、3月1日(日本時間2日)朝にトラウトと冗談を交わしたという。3度のア・リーグMVPと11度のオールスター選出を誇るトラウトはドジャース戦を欠場したが、2日(同3日)のロイヤルズ戦では中堅で先発予定だ。

「素晴らしいサインだし、クラブハウスでもみんなが話題にしていた。本人の状態もいいし、動きもいい。精神的にも充実しているように見える。すべてが正しい方向に向かっている」とスズキ監督は語った。

参考までに、34歳のトラウトは昨季平均27.9フィート(約8.5メートル/秒)で、MLBの上位38%、最速は29.7フィートだった。2023年は平均29.5フィート(上位4%)、2024年は28.9フィート(上位10%)と、かつては頻繁に30フィートを記録していたが、昨年はやや低下していた。

低下の主因となったのはやはり左膝だ。2024年に半月板を2度断裂し、2度手術を受けた。復帰後の昨季4月30日、シアトルで一塁ベースを踏み損ねて左膝を打撲。そのプレーがシーズン最速のスプリントでもあった。5月30日に改めて復帰したが、スピードは本来の水準には戻らなかった。

だからこそ、スピードが戻ってきているのは、非常に好材料だ。オフを経て左膝の状態は良好だといい、昨季は右翼に回ったが、今季は再び中堅での出場を希望している。ただし26日のカブス戦では2013年以来初めて左翼を守った。太陽光の影響で間に落ちるライナーを見失ったが、経験を積めたこと自体は前向きに捉えている。

「特別大変というわけではないよ。最初の6回くらいは日差しがすごいけどね。でも問題なかった。明日は中堅に戻るよ。もし必要になったときのためにレップ(実戦経験)を積んでおくという話だっただけさ」とトラウトは語った。