ジョー・アデル(27)は打撃のメカニクスにズレが生じた際、身近に最高の相談相手がいる。
マリナーズに3−8で敗れ、4打数無安打に終わった6月30日(日本時間7月1日)の試合後、アデルはクラブハウスにあるマイク・トラウト(34)のロッカーの前で直ちに修正に取り掛かった。
エンゼルスに最も長く在籍する2人はバットを手に意見を交わし、様々なスイングの感覚を確認し、タブレットで映像を見直した。
「トラウトは球史に残る最高の選手の1人だ。だからこそ、あれほどのレベルで実績を残してきた人物の話に耳を傾け、意見を聞き、助言を求める」とアデルは語った。
トラウトは6月18日(日本時間19日)に右太もも裏の張りで負傷者リスト入りし、復帰に向けて前進している。リハビリを続けるためにチームの遠征に同行しており、オールスター休み前の復帰を望んでいる。
ア・リーグ最優秀選手(MVP)に3度輝いたトラウトがスタメンかどうかにかかわらず、アデルが2020年にチームに加入して以来、こうした試合後の会話は日課となっている。
「誰かが違和感を持っているとき、あるいはチーム全体が不調なとき、われわれは互いに助け合い、意見を交換しようとする。クラブハウスにいる全員がそうだ」とアデルはいう。
「トラウトはその点において非常に優れている。特にここ数日は欠場して治療に専念し、本来の状態に戻そうとしている期間だ。時間をかけて確認し、自身の考えを私に教えてくれる」
アデルは最近、エンゼルスで生産性の高い打者の1人として活躍している。2日(同3日)のマリナーズとのシリーズ最終戦には、打率.246、出塁率.290、長打率.393(OPS .683)で臨んだ。6月13日(同14日)から27日(同28日)までの期間は打率.315、17安打、1本塁打、6打点、9得点を記録した。しかし、その後は1安打にとどまっている。
長打力で知られるアデルだが、今季11本塁打のうち6月はわずか2本だった。最近では速球に対する安定感を模索し、バットの芯をスイング軌道に合わせる修正に取り組んでいる。
「ここ数週間、自分が慣れ親しんでいる感覚よりも、多くの投球を打ち損じている」とアデルは振り返った。
「打ち損じている速球に、なぜ対応できなくなっているのか、原因を突き止めようとしている」
スイングを本来の状態に戻すために、トラウト以上の相談相手はいない。
「全員に『質問があれば聞きに来てほしい』と伝えている」とトラウト。
「私はよくしゃべるし、そうした話題について話しやすい人間だ」
エンゼルス在籍16年目のトラウトは、不振に陥った打者たちの相談役を頻繁に務めている。常に自身の視点から助言を惜しまない。
アデルは、トラウトが常に頼りになる存在であり、2人の関係は年々深まっていると明かした。そしてその話しやすさは、時間の経過とともに増している。
「私がここに加入した当初よりも、さらに接しやすい存在になっている」とアデルは口にした。
トラウトはアデルの打撃能力を分かっている。ブレークを果たした2025年シーズンは、152試合に出場して打率.236、出塁率.293、長打率.485(OPS .778)を記録した。98打点、37本塁打を記録し、いずれも自己最高を大幅に更新した。
「アデルはいくつか課題と向き合いながら、打席で良い感覚をつかむために細かな調整を試みている。ジョー(アデル)が無意識のレベルで打ちまくっていた時期を知っている。ただその感覚を取り戻そうとしているだけだ」」とトラウトは説明した。
負傷前、トラウトは打率.234、出塁率.394、長打率.472(OPS .866)、17本塁打、36打点をマークしていた。先週発表されたオールスター投票の途中経過において、ア・リーグ外野手部門で2位の得票数を集め、最終候補入りした。エンゼルスの野手として唯一、最終候補に進出した。
試合に出場していてもいなくても、トラウトは引き続き頼れる存在だ。
「トラウトは、困難を乗り越え、原因を把握するための助けになろうとしてくれている」とアデルは明かした。
「そして、私たちの立場から見ても、トラウトが素晴らしい結果を出している場面から学んでいる」