復活のベッツ、好調の要因を5つのデータで紐解く

大谷とMLBで最も危険な1&2番を形成

September 11th, 2025

みんなの大好きなムーキー・ベッツが、夏の不調を乗り越え、ついに帰ってきた。

8月4日時点では、打率.231、長打率.355、OPS.657と「らしくない」成績だったが、その後は32試合で打率.352、長打率.578、OPS.978を記録。7本塁打(うち9月に4本)、26打点とドジャースのデーブ・ロバーツ監督も語ったように、まさに「ムーキー本来の姿」を取り戻している。

ポストシーズンが近づく中で、打ちまくっているベッツ。そんな復活劇を、5つのデータを元に分析していこう。

1)MLBトップ10の打撃成績

8月5日以降、100打席以上に立った184人の打者の中で、ベッツはMLB10位、ナ・リーグ6位のOPS.987をマーク。大谷翔平とともに、MLBで最も危険な1&2番コンビを形成している。

くしくもこれは、2023年にナ・リーグのMVP投票でロナルド・アクーニャJr.に次いで2位になった時と同じ成績。文字通りMVP級の打撃で、ポストシーズンを迎えることができそうだ。

8月5日以降のOPS(100打席以上)

  1. フアン・ソト:1.159
  2. ジョージ・スプリンガー:1.117
  3. 大谷翔平:1.084
  4. ブライス・トゥラン:1.047
  5. ブラディミール・ゲレーロJr.:1.039
  6. トレイ・ターナー:1.036
  7. ジュニオール・カミネロ:1.029
  8. ニック・カーツ:1.001
  9. マーク・ビエントス:.995
  10. ムーキー・ベッツ:.987

2)安打製造機

OPSだけでなく、ベッツは「安打を打つ」という点ではさらに優れた成績を残しており、8月5日以降の打率.352はメジャー5位、45安打はターナーの51安打に次ぐメジャー2位。首位打者に輝いたその実力をしっかりと発揮している。

8月5日以降の打率(100打席以上)

  1. トレイ・ターナー:.389
  2. ボー・ビシェット:.360
  3. ハリソン・ベイダー:.360
  4. ブラディミール・ゲレーロJr.:.356
  5. ムーキー・ベッツ:.352

3)コンタクト・キング

ベッツの最大の強みは、ミート力と長打力を兼ね備えていること。三振を避けながらも、長打を狙って相手にダメージを与えることができる。

実際、直近32試合は長打率.578、7本塁打と好成績を残しつつ、三振率はわずか5.6%、空振り率も11.0%といずれもリーグ屈指の低さを誇る。何より、他のコンタクトヒッターとの違いは長打力だ。

例えば、8月5日以降の三振率トップ5はルイス・アラエス、ニコ・ホーナー、ベッツ、アレックス・ブレグマン、スティーブン・クワンだが、ベッツが7本塁打を放っているのに対し、他の4人はいずれも2本以下にとどまっている。この期間はわずか8三振と本塁打数とほぼ同じで、唯一無二の打撃力を示している。

8月5日以降の三振率(100打席以上)

  1. ルイス・アラエス:4.1%(1本塁打、長打率.321)
  2. ニコ・ホーナー:5.3%(2本塁打、長打率.417)
  3. ムーキー・ベッツ:5.6%(7本塁打、長打率.578)
  4. アレックス・ブレグマン:8.2%(2本塁打、長打率.344)
  5. スティーブン・クワン:8.8%(1本塁打、長打率.316)

4)打球の質の高さ

ここまで紹介したように、ベッツは直近32試合で素晴らしい打撃を見せているが、スタットキャストによれば、打球の質から算出する予測打率(xBA)と予測長打率(xSLG)はそれをさらに上回っており、予測打率は.361、予測長打率は.592としている。

予測打率.361はMLBトップで、2位の大谷にさえ30ポイント以上の差をつけている。

8月5日以降のMLB予測打率(100打席以上)

  1. ムーキー・ベッツ:.361
  2. 大谷翔平:.327
  3. フリオ・ロドリゲス:.326
  4. ニコ・ホーナー:.324
  5. ブラディミール・ゲレーロJr.:.323

最大の理由は、ライナー性の鋭い打球を量産していること。8月5日以降のライナー率は37.2%もMLBトップで、打球角度や速度も申し分なく、質の高いバッティングを継続しており、この復活が偶然ではないことを示している。

5) 大谷を超えるMLBトップ5のWAR

8月5日以降、ベッツのWARはMLB4位タイとなる1.9で、大谷を0.1上回っており、往年のベッツらしい姿を取り戻している。連覇に向けて、ドジャースに頼もしい男が帰ってきた。

8月5日以降のWARランキング

1. トレイ・ターナー:2.6
2. フアン・ソト:2.5
3. ブライス・トゥラン:2.1
4T. ムーキー・ベッツ、ジェイコブ・マーシー、ヘラルド・ペルドモ:1.9
7T. 大谷翔平、フリオ・ロドリゲス、ジュニオール・カミネロ:1.8
10T. ボビー・ウィットJr.、コービン・キャロル、フランシスコ・リンドーア:1.7