村上宗隆のバットが止まらない。
アスレチックス戦でもさらに3本を放ち、メジャー1年目ながら早くも8本塁打に到達。これはヨルダン・アルバレス(10本)、アーロン・ジャッジ(9本)に次ぐ、メジャー3位タイの数字だ。
2022年に東京ヤクルトスワローズ時代に放った56本塁打も驚異的だったが、現在はそれを上回る勢いだ。現時点ではシーズン58本塁打ペースで打っている。
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1 強烈な打球速度 とにかく速い!
今季、40打球以上を記録している打者は200人以上いるが、その中で村上宗隆の平均打球速度95マイル(約152.9キロ)は全体4位タイ。上にはオニール・クルーズ(97.5マイル/約156.9キロ)、ジェームズ・ウッド(96.2マイル/約154.8キロ)、ジャック・カグリオーネ(95.1マイル/約153.0キロ)のみ。
さらに重要なのが“バレル率”だ。強い打球を理想的な角度で飛ばす割合を示す指標だが、村上はこの数値でもメジャー上位に入り、スラッガーの中でもトップクラスに位置している。
2026年バレル率ランキング(最低40打球)
アーロン・ジャッジ:28.3%
ジェームズ・ウッド:27.8%
大谷翔平:26.3%
村上宗隆:26.2%
マイク・トラウト:25.9%
村上はフライボールを量産しており、打球を空に上げたときはスタンドまで運ぶだけの十分な破壊力を持っている。そのスイングの傾向は、打球方向を示すスプレーチャートを見れば一目瞭然だ。
2 高速球への対応を証明
村上がメジャーに挑戦する際、「MLBの速球に対応できるか」が大きな疑問として挙げられていたが、村上はそれを一振りで証明している。
村上は敵地サクラメントでのアスレチックス戦で、打球速度114.1マイル(約183.6キロ)、飛距離431フィート(約131.4メートル)の満塁本塁打を中堅バックスクリーンへ叩き込んだ。相手はエルビス・アルバラードが投じた98.2マイル(約158.0キロ)の速球。高めの速球にも力負けしないことを証明する一発だった。
さらにこの一打は、2015年以降のStatcast使用以降、「球速98マイル(約157.7キロ)以上の速球を、打球速度114マイル(約183.6キロ)以上で本塁打にした」わずか14本のうちの一本。数字の上でも、村上の対応力の高さを裏付けている。
今季、打球速度114マイル(約183.6キロ)以上の本塁打を1本以上打っている打者はわずか8人。大谷翔平、ジャッジ、トラウト、ヨルダン・アルバレス、ジェームズ・ウッド、ニック・カーツ、ローガン・オホッピーといったスター揃いだ。
しかし、その中で114マイル以上の本塁打を複数本記録しているのは、村上宗隆ただ一人だ。
3 カイル・シュワーバーに重なる打撃スタイル
村上宗隆はいわゆる「スリー・トゥルー・アウトカム」と呼ばれる、本塁打・四球・三振という3つの結果が打席の大半を占めるタイプで、今季ここまでその割合はほぼ3分の2に達している。本塁打と四球は大きな武器だが、三振の多さは課題でもある。
ただ、この打撃プロフィールにとてもよく似ている選手がいる。
カイル・シュワーバーだ。
シュワーバーについては周知の通りなので、ここでは説明を割愛する。
Statcastの各種打撃指標を見ても、村上とシュワーバーはいずれも上位に並び、“赤(=優秀ゾーン)”が目立つ。つまり現時点では、三振の多さ以上に長打力の価値が上回っているということだ。
もちろん、空振りや三振を減らすことができれば理想的だ。しかしシーズン終了時にシュワーバーに近い成績を残していれば、それは間違いなく「脅威の打者」と言えるだろう。
