負傷抱えながら意地の2ラン、シーツの一振りでパドレスが地区シリーズへ

October 1st, 2026

【カブス1-4パドレス】サンディエゴ/ペトコパーク、9月30日(日本時間10月1日)

パドレスは9月、メジャーで最も勢いのあるチームとしてポストシーズンへ突き進み、ペトコパークでのワイルドカードシリーズ開催権を手にした。一方、ギャビン・シーツは、その月の大半で歩行用の固定ブーツを着けて過ごしていた。

シーツは夏の間ずっと、左足の足底板断裂という厄介な負傷を抱えながらプレーしていた。自分に貢献できることがあるのか、本人も分からず、パドレスは、守備での貢献はほぼ不可能と判断した。今オフには、おそらく手術が必要になる。

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それでも、もしかしたら。ほんの少しでも状態が回復すれば、ポストシーズンで価値ある一打を、ひとつかふたつ放てるかもしれない。

まさに、この日のような。

この日のナ・リーグのワイルドカードシリーズ第2戦、シーツは代打で登場し、カブスを打ち砕く2ランを放った。ペトコパークを熱狂の渦に巻き込み、パドレスをミルウォーキーへと導く一発となった。

パドレスは、10月3日(日本時間4日)から始まるブルワーズとのナ・リーグ地区シリーズ進出を決めた。ブルワーズはメジャー最高成績でレギュラーシーズンを終え、第1戦にはジェイコブ・ミジオロウスキーが先発する予定だ。

もちろん、厳しい挑戦になる。それでも、今のパドレスの戦いぶりを見ていれば、不可能とは到底言い切れない。

今週、パドレスはカブスをあっさり退けた。2試合とも、接戦と呼べるような展開にはほとんどならなかった。ペトコパークで両チームが戦った18イニングのうち、パドレスは17イニングを終えた時点でリードしていた。2025年はリグレーフィールドでのワイルドカードシリーズ敗退でシーズンを終えただけに、見事なリベンジとなった。

第1戦のパドレスは、誰にも止められなかった。マイケル・キングがピート・クロウ=アームストロングに投じた最初の速球から、ジョー・マスグローブが復活のマウンドを締めくくる三振を奪った最後の1球まで、球場はお祭り騒ぎ。結果は8-0と完勝だった。

第2戦には、また違ったポストシーズンの熱気があった。確かにお祭りではあったが、そこには緊張感も交じっていた。9月最後の日に繰り広げられた、10月の野球だった。

パドレスは二回、ザンダー・ボガーツの適時打とイーサン・サラスの犠飛で先制。ポストシーズンで捕手を務めた史上最年少選手となったサラスは、犠飛が記録されるようになった1954年以降では、ポジションを問わずポストシーズンで犠飛を記録した最年少選手にもなった。

しかし、カブスは四回にニック・ピベッタから1点をもぎ取り、パドレスに継投を迫った。五回にはクロウ=アームストロングから始まる上位打線が控えていた。

2死で走者がいる場面、カブスのクレイグ・カウンセル監督は右腕ダニエル・パレンシアを投入していた。シーツが打席へと進むと、ペトコパークの音響からは、おなじみの3拍子の応援歌が響いていた。

「ホー・リー・シーツ!」

この瞬間のために準備してきた。この瞬間を待ち望んできた。状態さえ良ければ、シーツは右投手を打ち込める。勝負どころの切り札であり、ベンチから試合を動かせる存在だ。

結局、このシリーズ2試合でシーツに回ってきたのは、わずか1打席だけ。だが、その機会を誰よりも力強く完璧にモノにした。

パレンシアが投じたのは、ゾーン内の内角低めへの100.8マイル(約162.2キロ)の速球。シーツはそれを引っ張った。レギュラーシーズン、ポストシーズンを通じて、パドレスの選手が本塁打にした球としては史上最速だった。

歓声は爆発し、シーツはベースを一周した。パドレスは4-1とリードを広げた。あとは鉄壁のブルペンに任せればいい。その先は、ミルウォーキーだ。