不安を残すマウンドとなった。
パドレスの松井裕樹が今キャンプ初のライブBPに登板したが、途中で左足に張りを感じ、自ら途中降板した。
ブルペン後、ライブBPの1番手として登板。打者4人に対し21球を投げ、1三振、1四球、2ゴロ。最速は93マイル(約150キロ)を計測した。例年この時期は90~91マイル(約145キロ前後)だといい、「球速を上げたいという気持ちでやってきた」とオフからの取り組みを明かす。「1回目のライブBPで93マイルが出たなら、一つの成果としてポジティブに受け止められる」と、数字面では確かな手応えを口にした。
2026年ワールドベースボールクラシック
「ブルペンがすごく良かったので、気持ちよく入れました」と振り返った通り、立ち上がりは上々だった。先頭のレイエスに対する1、2球目は「すごく良かった」といい、スプリットで空振り三振を奪う好スタート。しかし「もっといいボールを投げたいと思って、どんどん力みにつながった」とうつむいた。
2人目の左打者ソンにはボールが先行する場面もあったが、改良中のツーシームも試し、最後は二ゴロに仕留めた。3人目のミランダには四球。4人目のボーウェンにはキレのあるスイーパーでストライクを奪い、調子を取り戻したかに見えたが、カウント2―3となった場面で自ら首を振り、マウンドを降りた。
打者が心配そうな表情を向ける中、松井はコーチ陣のもとへ歩み寄り、通訳とともに会話を交わした後、険しい表情で足早にクラブハウスへ引き揚げた。
「張りがあったので、自分から降りました。これ以上投げると悪くなると判断しました」
違和感は左足で、ケアを受け「だいぶ良くなった」と話したが、「明日の状態を見て判断する」と慎重な姿勢を崩さなかった。
来月にはワールドベースボールクラシック(WBC)への出場も控える。オープン戦で2度登板し、日本でも1試合を経て本大会に合流するプランを描いているが、「日本に帰る前に最低限のクオリティで2回投げたい」と語るにとどめた。状態次第では調整スケジュールの見直しもあり得る。
ツーシーム改良や球速アップという前向きな材料がある一方、力みから生じた左足の張りという不安も残った。今後の回復具合が、シーズン、そしてWBCへ向けた調整の行方を左右する。