スターの宿命、PCAが過ごす忙しくも特別な日常

February 24th, 2026

25日(日本時間26日)の朝、カブスのキャンプ場で見られた光景は、ピート・クロウ=アームストロング(PCA)の一日を象徴していた。練習の合間にも、スター中堅手は写真撮影やインタビュー、サイン対応など落ち着く暇はない。

チーム施設の裏手のパティオを歩きながら、MLBネットワークのインタビューのためにマイクを装着していると、それを見た一塁手のマイケル・ブッシュは「ほどほどにしてやってくれよ」と冗談交じりにチームメートを気遣った。

少し離れた場所では、クロウ=アームストロングのユニフォームを着た少年が「PCAは僕のヒーロー」と書かれた小さなポスターを掲げていた。インタビューを終えたPCAはその少年のもとへ歩み寄り、少し会話を交わしてからサインを渡すと、代わりに小さな贈り物を受け取った。

「僕が一番好きな選手はあなたです。それで、あなたの好きな選手はハビアー・バエスだって知ってるから、バエスのカードを持ってきたよ」と少年は言った。

「これ、僕がもらっていいの?」と、カードを眺めながらクロウ=アームストロングは笑顔を見せた。

こうした瞬間も、PCAが新たなスーパースターとして期待される理由だ。グラウンドに姿を見せるたび、フィールド脇から「ピート! ピート!」とファンの声が飛ぶ。この日は、用具担当との打ち合わせや、球団のマルチメディア部門向けの仕事も予定に入っていた。グラウンドの内外で、クロウ=アームストロングには大きな期待が寄せられている。

「ピートの人間性と才能を考えれば、常に高い期待が伴うのは当然だ。それは才能ある者の祝福であり呪いでもある。でもそれでいいんだ。何より、私たちが思っている以上に本人がそのことを理解している」とカブスのクレイグ・カウンセル監督は語った。

「とてもうまく向き合っている。それも含めての一流だ。こういう選手は、これからも話題に上がり続けるよ」

人気と注目を集めるクロウ=アームストロングは、今週掲載された『シカゴ・マガジン』での発言でさらに大きな話題を呼んだ。それがシカゴのスポーツ文化を絶賛しつつ、ドジャースファンに軽い皮肉を交えた以下の一節だ。

「シカゴがどんどん好きになっているし、本当に素晴らしい街だ。人も最高だし、本気で応援してくれる。写真を撮ったりするために球場へ行くドジャースファンのような野球ファンとは違う。ちゃんと試合を見ているし、心から気にかけているんだ」とロサンゼルスの名門ハーバード=ウェストレイク高校出身のPCAは語った。

23歳のクロウ=アームストロングにとって、ドジャースタジアムは見慣れた場所だ。少年時代に何度も足を運び、高校生の時にはそのフィールドにも立った。一方で、今ではフレンドリー・コンファインズと呼ばれる、熱くも温かいリグレーフィールドでプレーすることに魅了されている。

特に外野席を埋め尽くすカブスファンについては熱く語ることが多い。試合中も中堅後方の観客とやり取りを重ね、特別な関係を築いてきた。さらに昨年初めに契約延長の話題が浮上して以降、カブスが望む限りシカゴに残りたいという思いも隠していない。

この日、クロウ=アームストロングはその雑誌記事での発言について、それ以上のコメントは控えた。ワールドシリーズを争う球団のファンとっては、少し刺激的な内容になったかもしれないが、特集のほとんどはこの激動の1年における、PCAを取り巻く様々な環境を幅広く取り上げていた。

昨年、クロウ=アームストロングは攻撃面で目覚ましいシーズンを送りながらも、さらに安定感を高めたいと語っている。30本塁打、30盗塁、30二塁打以上を記録した球団史上初の打者となった。また、俳優の両親のもとで育った幼少期や、カブスファンとして成長したこと、そして大好きだったハビアー・バエスとのトレードで移籍してきた経緯についても触れた。

その特集では、個性的な性格やスタイル、発言でも知られるクロウ=アームストロングが、若いカブスファンの間で人気者であることも描かれていた。それは25日のキャンプでもはっきりと表れており、多忙な一日の中でも、少なくとも一人の少年にとって忘れられない瞬間を作った。

スターとして脚光を浴びる、いつも通りの一日だった。

「彼には限界がない。フィールドの上でできないことはないと思う。メジャーで年数を重ねるほど、どんな精神状態ならうまくいって、うまくいかないかが分かってくる。彼は素晴らしいシーズンを送ると思うし、やるべきことにしっかり集中している」と新加入のスター三塁手、アレックス・ブレグマンは太鼓判を押した。