日本からは佐藤と種市が選出、今大会ブレイク候補の”新顔”11人

February 22nd, 2026

ワールドベースボールクラシック(WBC)の醍醐味の一つは、普段なかなか見ることのない世界各国の名選手たちを目にできることだ。日本のNPBや韓国のKBOといったリーグのスター選手や、MLB球団傘下の有望株であってもマイナーリーグではそれほど注目を浴びない選手たちが、WBCという大舞台に立つ。

さらに、現在はWBCでもスタットキャストによるデータトラッキングが導入されているため、打球速度や本塁打の飛距離、球速や変化量など、詳細なデータも確認できる。例えば2023年大会では、村上宗隆が決勝でアメリカ相手に打球速度115.1マイル(約185.2キロ)という大会最速の本塁打を放ち、強烈な印象を残した。

同じように数週間後には、国際舞台で新たなスターが現れるだろう。2026年大会でスタットキャストのデータを見るのが楽しみなブレイク候補11人を紹介する。

1)佐藤輝明(日本)

2023年当時は出場できなかったものの、現在26歳の大砲は阪神タイガースで大きな飛躍を遂げ、今大会で侍ジャパン入りを果たした。昨季は40本塁打、OPS.924を記録し、リーグMVPも受賞。特に注目なのは打球速度だ。2025年東京開幕シリーズ前の阪神とドジャースのエキシビションマッチでブレイク・スネルから本塁打を放った姿を覚えているファンもいるだろう。

2)種市篤暉(日本)

日本の投手陣は常に見応えがある。今大会は、前回のように山本由伸や佐々木朗希といった新しいスターはいないが、興味深い新戦力が何人かいる。その一人が種市だ。千葉ロッテマリーンズで3年連続150奪三振以上を記録。27歳の右腕はスプリットとスライダーが武器で、2021年にトミー・ジョン手術を受けたが、データを活用したパーソナルトレーニングで有名な、ドライブラインでのトレーニングを経て、球速も向上している。

3)金倒永(キム・ドヨン/韓国)

金倒永はファングラフス(FanGraphs)の国際有望株ランキングでトップ評価を受ける打者だ。22歳の三塁手はすでにKBOで抜群の存在感を放っており、2024年(20歳シーズン)には打率.347、38本塁打、40盗塁、109打点を記録しリーグMVPを受賞。2025年はハムストリングの負傷でほとんどを欠場したが、代表入りを果たした。豪快な打撃が期待される。

4)安賢民(アン・ヒョンミン/韓国)

金倒永と並び、KBO所属選手の中で注目のスラッガーだ。体格がマイク・トラウトに似ていることから「マッスルマン」と呼ばれ、2025年(21歳シーズン)には112試合に出場し打率.334、22本塁打、OPS1.018を記録した。この2人は、2026年大会で韓国の若き主軸として注目を集める存在だ。

5)周思齊(シュ・ジョーシー/チャイニーズタイペイ)

チャイニーズタイペイは今大会最多となる、MLB球団のトップ30有望株を6人擁している。ただし、そのリスト外で注目すべき存在が周思齊だ。リーグ屈指の右腕で、WBC予選では90マイル後半(約155キロ前後)の速球と鋭いスライダーを披露。NPBの福岡ソフトバンクホークスと契約したばかりの25歳の右腕は本大会でも目が離せない。

6)トラビス・バザーナ(オーストラリア)

2024年MLBドラフト全体1位指名のバザーナがオーストラリア代表として国際舞台に立つ。昨季3A昇格後、26試合分のスタットキャストデータはあるが、サンプルはまだまだ少ない。MLB全体20位有望株が世界の強豪相手にどんなパフォーマンスを示すのかが楽しみだ。

7)ドリュー・ジョーンズ(オランダ)

父でありチームの監督でもあるアンドリュー・ジョーンズが、ついに野球殿堂入りを果たした中で迎えるWBCとなる。2022年MLBドラフト全体2位指名を受けたダイヤモンドバックスの外野手有望株(22歳)にとって、今大会は父親のように長く輝かしいキャリアを築く上での、きっかけとなる舞台になり得る。

8)ジョセフ・コントレラス(ブラジル)

こちらもMLBで活躍した父を持つ選手の一人だ。元ホワイトソックスのオールスター投手ホセ・コントレラスの息子で、ジョセフも父と同じく投手。さらに、2026年MLBドラフトのトップ50有望株にも挙げられている。何よりも注目すべきは、まだ17歳だという点だ。高校生でありながらWBCの舞台で世界屈指の打者と対戦する可能性がある。しかも、ブラジルと同組にはアメリカ代表がいる。

9)エルマー・ロドリゲス(プエルトリコ)

ロドリゲスはヤンキースの有望投手で、MLB全体の有望株ランキングで82位に位置している。スタットキャストのデータは昨季3Aでの1先発分のみだが、96マイル(約154キロ)のフォーシーム、95マイル(約153キロ)で約43センチの変化量を持つシンカー、77マイル(約124キロ)で横に約38センチ曲がるカーブと、多彩な球種を披露している。22歳の右腕は2025年、マイナー全体で2位となる176奪三振をわずか150イニングで記録した。WBCでの球速や回転数データが注目される。

10)アンドリュー・フィッシャー(イタリア)

昨年ブルワーズから1巡目指名を受けたばかりで、21歳の左打ちスラッガーは高いパワーポテンシャルを持つが、プロ1年目は19試合出場にとどまり、まだまだポテンシャルは見えていない。WBCはこの若き内野有望株の打球速度や飛距離を確認する絶好の機会となる。

11)アレクセイ・ラミレス(キューバ)

“新顔”ではなく、むしろ今大会最年長選手である。

2016年にメジャーを引退したあのアレクセイ・ラミレスが、44歳でキューバ代表として復帰する。正直なところ、長く現役を離れていた44歳の元メジャーリーガーがどんな成績を残すのか、純粋な興味がある。

2006年の第1回大会に出場した際はまだスタットキャストも存在しなかった。スタットキャストが2015年に導入されたため、データはあまり残っていないが、キャリア終盤でもコンタクト能力は依然として高水準だった。2026年大会で、その打球データがどのように記録されるのかは非常に興味深い。