大谷翔平 課題は侍ジャパンと二刀流調整の両立

球団は大谷に全幅の信頼

February 22nd, 2026

想像してみよう。

ワールドベースボールクラシック(WBC)決勝戦の九回裏、侍ジャパン対アメリカ代表の再戦。残り1アウトで日本代表は優勝を掴む。今大会では打者に専念すると表明している大谷翔平だが、その場面でもマウンドに上がらないと言い切ることはできるのか。

「どうですかね。最後にトラウト選手が出てくるならあるかもしれないですけど」と、二刀流のスーパースターは笑みを浮かべた。

大谷は劇的な幕切れとなった前回大会では二刀流としてフル稼働し、侍ジャパンを優勝へ導いた。しかし、今季はドジャースで初の本格的な二刀流シーズンを迎える予定で、球団は慎重に調整する方針のため、WBCでは登板しないことになっている。

「昨年は手術明けで10月まで投げた。高い強度でのプレーしていた中で、短期間での切り替えになる」とアンドリュー・フリードマン編成本部長は今春語っている。

「そして当然ながら、今年も10月までプレーして欲しいし、マウンドでの翔平は大きな戦力だ。さらに彼自身があと8年間投げたいと考えているし、われわれもそう考えている。それらすべてを踏まえて慎重に判断しているし、だからこそ彼と話し合った。彼は理解してくれた。勝負師としては納得しきれない部分もあるだろうけどね」

昨春、ドジャースは右肘の2度目の大手術からのリハビリを終えた大谷の復帰を段階的に、慎重に進めた。ブルペン投球を行う日は打撃練習を軽めにし、シーズン開幕の東京シリーズ期間中は投球プログラムを完全に停止していた。

今季はスプリングトレーニングの大半をチームから離れて過ごす見込みだが、開幕はドジャースのローテーション入りが予定されているため、昨年のような段階的な調整はできない。そのため、22日(日本時間23日)のようにシミュレーションで2イニングを投げ、その後に自ら打撃練習を行う日もある。

デーブ・ロバーツ監督によれば、大谷は22日を最後に侍ジャパンに合流する予定とのことで、日本代表としての活動中も、投手としての調整を進める必要がある。WBC中もライブBPやシミュレーション登板を行う見込みだと語ったが、開幕に向けて万全の状態に仕上げる具体的な方法については、現在もコーチ陣と詰めている最中だ。

そんな中で、昨年のリハビリの進め方はドジャースにとって一つの参考材料となる。大谷はレギュラーシーズン最初の2カ月で段階的にブルペンでの投球を重ねたが、メジャーの試合に入る前に実際に打者と対戦したのは3度だけだった。球団としては今季もメジャーで同様の段階的な調整を行うことは避けたいが、昨年の経験が、今年の調整にも役立つだろう。

二刀流としての起用は、球団と大谷の相互理解の上に成り立っている。前述のようなWBCでの”誘惑”もあるだろうが、ドジャースは大谷が自身と球団の双方にとって、最善の決断を下すと信頼している。これは、エース・山本由伸に関しても言えることだろう。両者が最高の状態で母国を代表してほしい一方で、再びポストシーズンまで戦えるだけの余力を残しておく必要もある。

「短期的な視点と長期的な視点、そして負荷管理については、われわれ全員が意識する責任があるし、実際にそうしている。ただ選手たちには、準備を整えて全力で競い合うよう後押しするだけだ」とデーブ・ロバーツ監督は語った。