大谷翔平、二刀流を続ける揺るがぬ意思 負傷が突きつけた新たな課題

3:04 AM UTC

二刀流を続けるべきか。それとも、打者に専念すべきか。ドジャースの大谷翔平(32)が負傷と打撃不振に苦しんだ2026年、その問いが再び浮かび上がりつつある。無論、投打で実績を積み重ねてきた能力を疑うわけではない。今後数年、長いシーズンを戦い抜くために、二刀流をどのように続けるのか。今季は、その難しさが際立った。

まず大前提として、大谷が二刀流を続ける理由は、最もチームの勝利に貢献できる方法だから。野球選手としてのアイデンティティーが二刀流選手だから、という理由もあるだろう。しかし、仮に二刀流を続けることで負傷し、離脱期間が長くなればチームへの貢献度は激減する。エゴだけで二刀流を続けたい、とは思っていないはずだ。勝利すること、ワールドシリーズ制覇は大谷が最優先、最重要に掲げる目標だ。

ただ、今季のように極端な打撃スランプになり、負傷でコンディションが整わず、試合に出られなくなれば、一刀流推薦論が出る。言い換えれば二刀流否定論がわく。ポストシーズンのような短期決戦で大谷のような中心打者の打撃不振が重なれば、アンチの意見は目立つ。

10月15日(日本時間16日)、ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦。大谷は二回に3ランを放ったが、ドジャースは4-6で逆転負け。4連敗でワールドシリーズ3連覇の夢は断たれた。試合後のクラブハウスでは、米メディアから来季も投打を続けるのかと質問が飛んだ。

「もちろん(二刀流を)続けていく気持ちで頑張りたいなと思っていますし、そのためにしっかりオフシーズン過ごしたいなと思っています」​

まずは、負傷を万全に回復させ春季キャンプを迎える必要がある。それが二刀流の完全復活への前提条件だ。

6月に左膝の負傷が判明。そして、7月には右上腕の負傷が公になった。アンドリュー・フリードマン編成本部長は、大谷が10年契約の残り7年間の二刀流継続を思い描いていると説明。球団も将来を見据え、投打の負担を調整する必要に直面していた。

投手として14試合に先発し、8勝2敗、防御率1.79、85回2/3で95三振。フルシーズンでの二刀流の完全復活を期したシーズンの序盤は、投手としてはサイ・ヤング賞争いに加わるほどの好成績だった。最初の10先発は61回で自責点5、防御率0.74だったが、最後の4先発は24回2/3で自責点12、防御率4.38に悪化。結果的に7月3日のパドレス戦が最終登板だった。

打者としても打率.275、30本塁打、81打点、OPS.889。通常なら十分な成績だろう。仮にこれが二刀流1年目だったなら、ファンもメディアも『よくやった、すごい』となるだろう。ただ、二刀流・大谷翔平への評価基準は、大谷自身の実績により高く設定された。過去の大谷基準で言えば、物足りない、と周囲に映ることも無理はない。

8月18日を最後に本塁打が止まり、ポストシーズンでも長打が出ず、最後の試合でようやく一発が生まれた。自己ワーストとなる116打席ぶりのアーチだった。大谷は今季を振り返り、悔しさを口にした。

「ポストシーズンでまず投げられていないですし、最後の1カ月もそうですけど、そこは不甲斐ないなというか、不満があるポイントではある」

右上腕二頭筋と左膝をどう治療し、来季に備えるか。手術の必要性も含め、具体的な方針はまだ明らかになっていない。2027年はプロ15年目、メジャー10年目を迎える。年齢はベテランの域に入る33歳になる。大谷は、投打の二刀流を続ける意思は、当然ある。だからこそ、焦点はその決意を実現できる健康と起用法を、どこまで整えられるか。レギュラーシーズンでは休養にあてる欠場をどのタイミングで入れるか。休みながら、ポストシーズンまで完走するマネジメント方法を見つけ出さなければならない。

「自分の力なさというか、そこをまた実感するシリーズだったなと思います」

負傷の完治、再発防止、シーズンを完走するための負荷マネジメント。二刀流継続への挑戦は、始まっている。

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