28日(日本時間29日)、大谷翔平は豪快に先頭打者本塁打を放った。今季中に再び登板できるか不透明感が増す中でも、ドジャースにとって欠かせない存在であることを改めて証明している。
もちろん、完全な健康体を取り戻し、打者と投手の両方で唯一無二の力を発揮する大谷が戻ってくれば、ワールドシリーズ3連覇を狙うチームにとって大きな追い風となる。
しかし、新たに明らかになった情報により、それがいつ実現するのか、そもそも実現するのかも不透明になっている。ここでは、大谷の最新状況をまとめる。
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どのようなケガを抱えているのか?
大谷は左膝の痛みが長引いており、オールスターブレイク前最後の先発登板を回避し、先週にブルペンで30球を投げた後にも痛みが再発した。これを受け、ドジャースは当面の間、投球を中断させている。
しかし、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は28日、大谷が右上腕二頭筋にも問題を抱えていることを明かした。最初に違和感が出たのは、先発登板した7月3日(日本時間2日)のパドレス戦。指揮官によると、左膝の痛みをかばったことで、意図せず上半身に負担がかかったという。
「その影響を抑えるため、投球とブルペンでの練習を中断した。まずは膝を回復させること。そして、万全ではない腕を使って無理に球速を出そうとさせないことが狙いだ」とロバーツ監督は説明した。
最後の登板は?
ケガをする前、最後のメジャーでの先発登板は、7月3日のパドレス戦だった。6回を投げ、7安打3失点、9奪三振、2四球という内容だった。
その後は7月22日(日本時間23日)にブルペンで30球を投げたが、それ以降はマウンドから投球していない。
次回登板はいつになるのか?
現時点で、大谷の復帰時期に具体的な見通しは立っていない。ロバーツ監督は先週、大谷自身が完全に回復したと感じるまで、球団は復帰を急がせないと話していた。
「前回のブルペン投球後は、状態が少し後退したと思う。同じことはもう起こらないようにしたい」とロバーツ監督は語った。
一方、ドジャースは大谷がポストシーズンで登板する可能性を排除していない。
「私が聞いている限り、ポストシーズンで投げないという選択肢は考えていない。もちろん、何が起こるかは分からないが、登板しない可能性は極めて低いと思っている。膝が引き続き回復し、腕の状態も良くなっていけば、登板できると考えている。投打の両面でチームに貢献できるよう、可能な限り健康な状態に戻るための最善の機会を与えたい」とロバーツ監督は28日に語った。
DHとしての出場に影響は?
ない。ドジャースは一貫して、いずれの症状もスイングや走塁には影響しないとの見解を示している。今後も、大谷を打線に残すためにできる限りの対応をする方針だ。
「彼がもたらす価値を考えれば、打線に必要な選手だ。スイングや走塁に関しては、膝や腕の状態によって支障が出ているわけではない。翔平やトレーニングスタッフと話した上で、現時点ではそのように判断している」とロバーツ監督は語った。
「膝の状態は良くなっていて、100%まで戻すことが目標だ。ただ、今は打撃面、野手としての部分にも集中しなければならない。まだ7月なので、8月や9月になれば、投球に関する話も少し変わってくると思う」と、大谷はウィル・アイアトン通訳を介して語った。
大谷の登板回避によって、ほかにどのような影響が出る可能性があるのか?
パドレスはトレード期限を前に調子を上げ始めているものの、ナ・リーグ西地区では依然としてドジャースと11.5ゲーム差がある。ドジャースは67勝40敗でブルワーズと並ぶメジャー最高勝率を記録し、ポストシーズンの第1ラウンド免除を争うブレーブスにも大きな差をつけている。そのため、大谷のケガがポストシーズン進出争いに与える影響は小さいとみられる。
むしろ重要なのは、ドジャースが大谷のケガを実際にどの程度深刻に捉えているのかという点だろう。ロバーツ監督は10月に登板できるとの見方を示しているが、今後数日で状況が変われば、球団は外部からの補強に動くのだろうか。
その補強候補となる可能性があるのが、タリク・スクーバルだ。スクーバルは29日に先発したが、これがタイガースでの最後の登板だった可能性もある。トレードのうわさは絶えず、ア・リーグのサイ・ヤング賞を2年連続で受賞した左腕の獲得に向けて、ドジャースはどの球団にも引けを取らない交換要員を用意できる。
もちろん、ドジャースはポストシーズンまでに、腰のけいれんで離脱しているタイラー・グラスノーと、左肘の関節内遊離体を抱えるブレイク・スネルを先発ローテーションへ戻せる可能性もある。両投手の復帰だけでも、トレード期限の大型補強に匹敵するだろう。それでも、スクーバルが加入した場合の影響力は計り知れない。
大谷のケガは、個人タイトル争いにも影響を及ぼす。今季はマウンドで防御率1.79と圧倒的な投球を続けており、4年連続、通算5度目のMVP受賞は確実とみられていた。
しかし、シーズン終盤に打者としてのみ出場することになれば、ほかの選手がナ・リーグMVPを受賞する可能性も出てくる。最大の対抗馬は、ベースボール・リファレンス版WARでメジャートップの6.2を記録しているカブスのピート・クロウ=アームストロングだ。
そして、これらのケガが今後、大谷にどのような影響を及ぼすのかは分かっていない。32歳のスター選手は、長期的な方針や治療計画については、ドジャースのポストシーズンが終了してから判断する可能性が高いと話している。
